Technological audio Works. 情報局

BMS制作時の裏話とか載せるブログ。

タグ:MUMEI_Academy

 皆様お久しぶりです。TaWでございます。Steamサマーセールが始まり、EZ2ON Reboot:Rを買おうかどうしようか迷っている今日この頃です。歯が立たないとは言え神威やってみたい…。

 さて、今年も自称初心者を対象としたBMSイベント「MUMEI Academy」が開催されております。今年は開幕前後に色々と不穏な話題が飛び交い、更に開催期間中にTwitterが大幅仕様変更で使い勝手が悪化して宣伝での運用がしにくくなるなど雲行きが怪しいことになっていますが、それにも負けないほどの力作が出揃い、火花を散らしているようです(ただし、筆者はバイアスを防ぐために会場の順位を一切見ていないため具体的なスコア変動については言及できません…)。インプレ期間もいよいよ大詰め、例年の如く最終日周辺に逆転が起こる可能性もあるためまだまだ結果は分かりません。
 そして、例によって私は登録されている作品をほぼ全て*プレイし、その中から独断と偏見で選んだ個人的オススメ作品を本記事では紹介させていただこうと思います。「最終日が近いけどどれからやればいいかわからない…」という方、参考にして頂けたら幸いです。でも時間が許すなら全部やりましょう。



【CLASS A:無名戦エコノミー部門】

Fiction / Nima
 CLASS Aという部門は初心者BMS作家を対象としている無名戦部門の中でも特に始めて日が浅い方を対象としている部門なのですが、毎年「本当に初心者…?」と思うようなクオリティが極めて高い作品が登録されることがあります。今年のCLASS Aトップバッターはまさにそんな作品で、Jazz要素を絡めピアノを主軸に置いたワルツとなっています。譜面も演奏感があり、昨今イベント上位を目指す上では間違いなく重要な要素になるであろう高クオリティなBGAも抜かりなく完備、まさに「全方位隙が無い」作品となっています。
 因みに作者のNimaさんはもともとBGA作家として活動されていた方で、今回のBGAもご本人によるものとのこと。昨年度末に開催されたBMSをたくさん作るぜ'23でもその実力の片鱗を見せていましたが、今回のMUMEI AcademyでBMS作家としても高いポテンシャルを持つことが明らかになった氏の今後に期待です。


Picoplanet Fantasy / hyuki
 ギミック譜面をこよなく愛し、高クオリティなギミック差分を制作しているhyuki(ひゅうき)さんが、BMS作家としてMUMEI Academyに名乗りを上げました。ファミコン時代を思い起こさせるChiptuneで、宇宙をテーマとしたドット絵基調のSTG辺りで実際に流れていそうな楽曲ですが、やはり特筆すべきはその譜面。詳細についてはネタバレになるため言及しませんが、完全初見状態でやってみることをおすすめします。難易度がINSANE(本家における黒譜面やLEGGENDARIAに当たるANOTHERを超える高難度)しかないため最初は面食らうかもしれませんが、理不尽な要素は抑えられており、ちゃんと研究すればそれなりの腕の人でも十分に太刀打ちできる難易度に収まっています。
 ギミック譜面とChiptuneと言えばC4さんの『Sweet Magic Machine』という前例があり、相性が良いような印象がありますが、事実ファミコン時代のアクションゲームは高難易度かつトライアンドエラーで攻略していくゲーム性のものが多数あり、そういった部分がギミックBMSに通じるところがあるのかもしれません。


Lost / KN-5
 昨年のMUMEI Academyで硬派なIndustrialを発表し、見事入賞を果たしたKN-5さんがMUMEI Academyに帰ってきました。今年もIndustrialでの参戦となりますが、昨年とは方向性が異なり、純ミニマルテクノ然としていた昨年に対し、今年はビットクラッシャーのかかったピアノをフィーチャリングしたホラー色の強い曲調となっています。廃墟で得体の知れない存在に襲撃されているような不穏さがありますね。因みに譜面が高難易度寄りだった昨年に対し、今年は「より誰でも楽しめるように」と低難易度の譜面も同梱されています。

 ここまで紹介した作品以外にも今年のCLASS AはCLASS B以上と見紛うほどの高クオリティな作品が多く、全体的なレベルが高いです。初心者への応援、という意味も込めて真っ先に見て回ってみることをおすすめします。



【CLASS B:無名戦ビジネス部門】

Froggy Forest Raceway / Baby Zionov
 近年国際化が進むBMS界隈ですが、ドイツからの参戦があった昨年に引き続き今回はニュージーランドからの参戦者が現れました。「カエル」がテーマの作品(本人曰くサイバーテーマの作品を作ろうとしたら効果音を色々入れているうちに気づいたら熱帯雨林っぽい曲になったとのこと)で、実際に楽曲内では清流を思わせるパッドや虫の鳴き声の効果音が取り入れられており、ハネリズムが印象的な譜面も相まってBGAに登場するような森林でカエルが鳴いて跳ねている風景が想像できそうです。因みに、実際のカエルの声のサンプルは一切使われていないとか。
 そしてBGAはまさかの実写…なのですが、実写のカエルの映像が流れる中でレイヤーアニメで'00年代初頭風のポリゴンでデフォルメされたカエルや妙にリアルなカエルのイラストがリズムに合わせて踊っておりなかなかにシュール。プレイ時は不意打ちに注意しましょう。


MEViUS / VXΛ

 DTMerとして活躍中のVXΛさんがこの度BMS作家デビューしMUMEI Academyに参戦してきました。今回の作品は昨今話題のHYPERTRANCE(トランスクリエイターであるnuphory氏らによって提唱された、'00年代のトランスシーンに影響を受けたエナジェティックな曲調のトランス。参考:https://hypertrance.eu/で、そのコンセプト通りアナログ感のあるスパソリードやアシッドシンセ等を多用した力強くサイバーで壮大な曲調となっています。
 譜面もこれまたトランスらしい混フレと乱打主体。BGAも'00年代のトランスシーンや本家BGA等へのリスペクトが詰まっています。やはり王道は強い。
 余談ですが、今回のMAではHYPERTRANCE系統の作品がこの作品含め2作品存在し、いずれも高クオリティなBGAまで完備しているという力の入りようのため、この方面での盛り上がりが感じられます。


カリウタ / みをつくし
 BOFXVIIでのデビュー以降コンスタントに作品の発表を続けているみをつくしさんですが、今回はついにセルフヴォーカルに挑戦。セルフヴォーカルBMSというと、BMS界隈では美声や作者の熱意の代名詞である一方で場合によってはネタの象徴になるという2つの側面があり(※もちろんコミカル路線でも真面目にやっている作者の方はいらっしゃるのでお間違いなきよう、ある意味どう転んでもおいしいジャンルと言えるかもしれませんが、この作品は正統派J-Rockで、メッセージ性のある歌詞と熱い展開が印象的な楽曲となっており、作者の熱意と作り込みが伝わってきます。『カリウタ』というタイトルももしかしたら歌詞のテーマとのダブルミーニングなのかもしれませんね。
 譜面はNORMALの時点で☆7と中~高難易度寄り。人によっては手が出しにくい難易度帯かもしれませんが、演奏感のある譜面なのでできる人はやってみましょう。



【CLASS C:A-1部門】

5th Drop Shooter / 原木シィタケ
 昨年惜しくも出場できなかった原木(はらき)シィタケさんが今年こそはとMUMEI Academyにリベンジを仕掛けてきました。昨年開催されたBた作'22で魅せた音の強さは健在で、昨今における「音ゲー曲らしさ」を構成する要素の1つである「濃厚なベース」をこれでもかというほどに味わえるHardcoreとなっています。そして音ゲー向けの楽曲に当然のごとく楽しい譜面が実装されており、さらにBGAも抜かりなく完備されているためこれも「全方向に隙が無い」作品です。音ゲーオタクには確実に刺さります。


丫 Op.01 / 丫びっくりはてな
 筆者と同じ無名戦15でのデビュー以降、約1年のブランクを経てコンスタントにBMSを発表し続けているびっくりはてなさん。デビュー作『HAPPY HAPPY HAPPY』をはじめ、『VERTICAL VERTICAL VERTICAL』、『HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY』、昨年度末のBた作'23を困惑と爆笑の渦に巻き込んだHAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY HAPPY』…とバイオレンスかつ明るい作風を表に出している氏ですが、近年は『ゆめのなかで』のようなアンビエント系の作品を制作している一面もあります。今回の作品はまさにその路線の集大成のような作品で、まるでワープゾーンに入ったかのようなサイバーで浮遊感のある独特の曲調が印象的です。同時に譜面には氏の色が確実に出ており、自分のアイデンティティは確実に残すという意志を感じます。
 毎回プレイヤーの度肝を抜く譜面やインパクト抜群のコンセプト等で強烈な印象を残すことに定評のある氏ですが、その本気の姿はもしかしたらこのスタイルなのかもしれません。


JANEN / ANKAKE
 ベテランBMS作家であり、昨年度末のBた作'23ではまさかのコミカル路線で話題をさらったANKAKEさんですが、今回は一転、ホラー路線の作品で参戦しています。「JANEN(邪念)」というタイトル、暗い荒れた部屋で1個だけ置かれた椅子が映るBGA、重く響き、解釈によっては何かを殴っているようにも聞こえるパーカッション…と不穏で意味深な要素がそろっていますが、本人のコメントでは深く語られることはなく、解釈はあくまでこちらに委ねられているようです。
 そしてそんな不穏な楽曲についている譜面が普通なはずがなく、最後にはアッと驚くような配置が待っています。腕が許す方は、初見はまず7keysのHYPER譜面をやってみるのがおすすめです。昨年の作品とはまた違った「圧」を体験できます。
 余談ですが、氏は昨年低速ハードコアと銘打ちBPM125のハードコアテイストの作品を発表していますが、今回の作品もどうやらそのコンセプトを受け継いでいるようで、昨年よりもさらに低いBPMになっています(98BPM)。このまま加速度的に遅くなっていくのか、果たして…。氏の今後の動向にも注目です。



 以上がMA2023のTaWの個人的オススメBMS9選です。実を言うと内心かなり紹介対象は迷いました…(特にCLASS Aが例年に増してクオリティがずば抜けてるので)。逆に言えば、本記事で紹介しきれなかった分も含め、今年は魅力的な作品が多数存在します。本記事で紹介した作品をプレイしたら、次はぜひ自分のお気に入りの作品を見つけてみてください。
 そして、作品をプレーしたらぜひ「インプレ」をしましょう。作者は「良いね!」の一言だけでも喜びます。また作家さんによっては返信で制作の裏話が語られたりすることもあるので、インプレをしたことがない方もこれを機にインプレイヤーデビューしてみてはいかがでしょうか。でもエアプインプレや誹謗中傷は勘弁な。
(※締めの文章に困ったので一部昨年から引用してます)
 インプレ期間は7/10(月)まで。昨年と同じく最終日が平日のため、実質的な評価期間最終日は7/9(日)となりそうです。つまりあと約3日しかありません。記事書くの遅いんだよこのノロマ!未プレイの方は今すぐ会場に行って作品を落とすんだ!!
 …とはいえ、本当に混雑が予想されるのは日曜の21:00以降辺りから。押せ押せになりすぎないように、インプレは計画的に投下しましょう。


 さて、私は多数の未投下インプレを抱えてるのでそろそろ失礼しようと思います…。


*失格作品と筆者の腕ではどうあがいても太刀打ち不可だった作品は未プレイです…。

 皆様お久しぶりです。TaWでございます。つい先日某ゲーセンのイベントでStepManiaXをプレイするついでの流れで初めてDDRをプレイして、あまりの楽しさに調子に乗って連続8プレイとかした結果翌日見事に筋肉痛が発動して死にかけました。常日頃運動してないお前が悪い
 さて、BMS界隈のフォロワーの方なら既にご存知だとは思いますが、現在BMSイベント「MUMEI Academy 2022(以下MA・MA2022)」が開催されています。BMS制作初心者や今一つイベントで結果を出せていない人(※どちらも自称)を対象としたイベントですが、今回もかなり個性的な作品が出そろい、激しい戦いが展開されております。そして例によって某ファストフード店のキャラのパチモノや某音MAD構文の使い手等妙にキャラの立つインプレイヤーが降臨して場を沸かせたりしてますが、まあそれはそれとして。イベント期間はちょうど折り返しですが、昨年イベント終了目前で急激に票を伸ばし大逆転勝利を収めた作品もありますし、まだまだ結果は分かりません。果たしてこれからどうなるのか…。
 そして、例によって今年もMAで個人的にお勧めしたい作品の紹介を本記事ではしていきたいと思います。例年はそもそも私自身が参加者サイドで多忙だったり、記事の半分くらいを埋めるネタとして自作品の制作過程とかイベントの結果を踏まえた反省点語りを書いている関係で、イベントが終了し結果発表が行われた後に記事を書いているため、その弊害として「今更おすすめされても遅ーよw」と仮に突っ込まれても言い返せなかったわけですが、今年は胸を張って期間中に記事を公開できます。やったぜ。
 69(失格含めれば70)作品もあってどこからやればいいかわからない…という方は参考にしていただけると幸いです。でも時間に余裕があるならNo.01から全部やりましょう



<CLASS A : 無名戦エコノミー部門>

thrown out / anco
 作者のTwitterアイコンが通り過ぎるループが延々と続く…というシュールなBGAが印象に残る作品。しかし、作品としての作りは決してネタではなくむしろガチで、ジャンル通り'00年代のトランスシーンを彷彿とさせる硬派で没入感のあるトランスとなっています。またトランスというジャンルは一見すると作りやすそうで、でも実は独特のグルーヴ感を演出するのが初心者DTMerにとっては大きな壁になるのですが(※私感)、この作品はその点もしっかり表現されています。この作りこみはDTM・BMS制作ともに経験が浅い層を対象としているCLASS Aとしては規格外レベル。譜面もクオリティが高く、今後の活躍に期待がかかります。

Damage / KN-5
 CLASS Aどころか昨今のBMS界隈自体でも比較的珍しいINDUSTRIALでMAに挑んだ意欲作。メロディではなくビートで攻めるジャンルのため、逆に言えばメロディでの誤魔化しが効かず、ミックスや音の使い方のセンスが問われるジャンルですが、まさにジャンルを体現するかの如く重厚なビートと機械的な電子音が組み合わさり、このジャンル独特の力強さと無機質感を演出しています。また、譜面もこの手のジャンルのセオリーに違わずNormal判定という芸の細かさ。ANOTHER譜面はかなりの高難易度になっているため、腕前に自信のある方はチャレンジしてみましょう。

d2 / Y.

 毎年恒例の「これ絶対CLASS Aのクオリティじゃない」枠。初BMSでハード音源を使用するというレベルが高すぎる過程を経て生み出され、その上でBMS上のミキシングも自然という一体なぜCLASS Aにいるのか不思議になる作品。因みにタイトルの『d2』は制作に使用した2つのハードシンセに由来しているとのことです。楽曲面としては非常に渋いテクノとなっており、クラブVJ感を醸し出すBGAも相まってdopeな音に浸れます。譜面の難易度は全体的に少々高めなのですが、演奏感抜群の譜面のため腕に自信のある方はぜひやってみましょう。
 余談ですが、今年はCLASS A・Bともに'90~'00年代のテクノやトランスに影響を受けているであろう作品が多く発表されています。この手の方向性が好きな筆者としてはかなり嬉しい展開なのですが、一体なぜ…?昨今は世間で20年くらい前に流行ったものが再評価されてひそかに再ブームを起こす、という流れが時折見られますが、BMS界にもその傾向が現れつつあるのでしょうか。



<CLASS B : 無名戦ビジネス部門>

夢厭 con eleganza / 大前司
 MA2022開幕とともに会場を驚愕させた作品の1つ。作者の大前司さんはBOFXVIIに続いて2度目のBMSイベント参加となりますが、MAでのクオリティとしては規格外レベルの作品を引っ提げて参戦してきました。「悪夢」をテーマとした混沌としつつもどこか夢心地のような曲調が特徴的で、楽曲の構成要素もオーケストラを基本としつつTrapやBreakbeatsのテイストも加わった良い意味で混沌としたものとなっています。そしてBGAは無名戦17の優勝曲昨年のCLASS A優勝曲を思わせるようなカオスかつシュールな内容となっており、まさしく「悪夢」そのもの。さらに譜面もワープ、見かけ逆走等のギミックが仕込まれており、作品全方面でそのテーマを表現している徹底ぶり。貴方はこの夢から脱出することはできるか…?

深く暗い海の底へ / freesia
 一昨年のBMSをたくさん作るぜ'20でデビュー後、小~中規模イベントを中心に低難易度にフォーカスを当てたBMSを発表し続けているfreesiaさんですが、今回も低難易度メインの作品で参戦。ダイビングをテーマとし、浅い海からだんだんと深海へと潜っていく様子を追っていくような曲調、展開とともに徐々に落ちていくBPM…と今回もその表現力は冴えわたっています。譜面は低難易度ながらも演奏感に主眼が置かれた配置になっており、初心者の方にも上級者の方にもおすすめです。また、例によって24keys譜面が同梱されているため、環境がある方はチャレンジしてみましょう。

Azure Rays / SKY.
 個人的に今回のMAで特に印象的だった作品。ド直球のUK Hardcoreなのですが、陳腐さを一切感じさせず、音ゲーマーなら間違いなく唸るであろう展開が詰め込まれています。そして同時に「音ゲー曲としてのHardcore(所謂音ゲーコア)」だけでなく、「クラブミュージックとしてのHardcore」的なアプローチもしっかりされており、両方の側面において"聴ける"作品だと思います。さらになんとBGAも自作とのことで、青を基調とした疾走感抜群のこちらも楽曲のテーマと120%シンクロしています。譜面も良い意味でド直球となっており、「王道がなぜ王道たりえるのか」という事実を再確認させてくれる作品だと思います。音ゲーハードコアが嫌いな音ゲーオタクはなんだかんだ言っていないと思う。

StarLightning!! / atily
 Lime氏やkooridori氏等、BMS界にはキラキラした楽曲を手掛ける作家が一勢力として存在しますが、そのDNAを感じる作品。架空の魔法少女をテーマとしており、ストーリー性のある展開や文字通りキラキラした音づかい、勇壮で前向きな印象を受けるサビのメロディにそれがよく表れています。作者のatilyさんはキラキラしたPop系を得意としているとのことで、今後この方面で名を上げていくのか期待がかかります。
 簡易的ながらBGAもついており、そちらも自作とのこと。今年のMA、つよいマルチクリエイター多すぎませんか?

Next Star! / LLRK feat. AIきりたん
 昨年MAよりデビューしたLLRKさんがBOFXVIIBた作'22で経験を積みMAに帰ってきました。これまではエレクトロポップ系中心に作品を発表されてきた氏ですが、今回は歌もののHappy Hardcoreで参戦。明るく疾走感のある音ゲーハピコアのエッセンスが現れている作品です。また、これまでの作品に違わずBGAも自作(むしろこちら側での活動の方がメインのようです)で、曲の明るさ、可愛らしさをより引き立たせています。因みに(おそらく)氏の過去作のBGAに登場したキャラクターがほぼ全員出ているため、過去作をプレイしている人はより楽しめるかも…?

Moment / Kazki Misora
 一昨年の無名戦17にて『鏡花水月の宵』を発表し、そのクオリティの高さで一躍話題に上ったKazki Misora(旧名義:/指紋)さんが名義を新たにMAに参戦してきました。Artcore要素が強かった前作から一転、今回は硬派なGlitch系ベースミュージック…かと思ったら途中でサイケになり、加速とともにサビに突入しキャッチーなHardcoreになり、最後にまた硬派な路線に戻る、という展開が目まぐるしく変わるジャンルメガ盛り定食のような作品です。こういったアプローチも音ゲーならではですね。
 この手のジャンルのお約束で、譜面は高難易度寄り。腕前に自信のある人はぜひチャレンジしてみましょう。

Xiba / Heartnaut
 今回のマルチクリエイター枠筆頭格。作者のXibaさんは過去に無名戦16への出場経験があり、その時も手描きフルアニメーションのBGAで会場を沸かせていたのですが、今回も曲、BGA、譜面を全て1人で手掛けているとのこと。特にストーリー性があるBGAは必見です。登録時BGAサイズがギガ単位になっていたのはご愛敬。
 譜面は低~中難易度寄り。低難易度譜面で穏やかな楽曲とともにBGAの世界観を味わってみるのもいいかもしれません。



<CLASS C : A-1部門>

戦 -IKUSA- / motz
 BMS黎明期にコピーBMSを制作していた経験を持ち、2019年以降から活動を再開されているmotzさんが一昨年、昨年に引き続きMAに参戦しました。登録番号1番を勝ち取った作品ですが、長い戦いの始まりを告げるかのような厳かなオーケストラで、その曲調は大河ドラマのオープニングを思わせます。
 余談ですが、続くNo.02No.03もクオリティが化け物じみていたため、「今年のMAは凄いことになるぞ…」と名実ともにMAの激しい戦いを予感させる作品になっているような気がします。

Distant World / ohon
 昨年のMAでデビューしてその高いクオリティでCLASS B準優勝を達成し、最近は春M3でU-hey Setaさん率いるトランスレーベルのコンピレーションに参加するなどBMS内外問わず幅広い分野で活躍をしているohonさんが今年はCLASS Cで参戦。サイケ色が前面に出ていた昨年とは異なり、今回は宇宙をテーマとした高揚感のあるProgressive Tranceで、氏らしいサイケ要素を出しつつもまた新たな表情を見せています。譜面はTotal値が少し低めに設定されているうえ所謂「ラス殺し」が存在するため、初見プレイ時は要注意。
 因みに宇宙というテーマに至った理由は「Tranceと言えば宇宙というイメージにつながったから(要約)」とのこと。Tranceの制作を経験したことがある方なら共感できるかもしれません。少なくとも私はそう思いました。

Chase the Light / F.Wynnd
 無名戦15から毎年継続的に無名戦・MAへの参戦を続けているF.Wynndさんが今年もMAに参戦。途中でBOFXVII参戦もはさんだためか、今回は以前に比べ音のキレがレベルアップしており、無名とは言わせないという強い意志を感じます。楽曲は本家のNAOKI氏やTAG氏を思わせる疾走感のあるSpeedRaveで、細かな16分フレーズが展開する良い意味で音ゲーへの「映え」が意識されています。やっぱり音ゲーと疾走感という感覚は切っても切り離せないんだよなあ…。

<header> / 潮音きつね
 テクノやサイケ等硬派でdopeなジャンルを得意とする潮音きつねさん。リアルの多忙により一時活動を休止されていたそうですが、昨年に続いて今年もMAに参戦してきました。今回は音ゲー全体でも珍しいジャンルであるClick Houseで参戦。本来音の切れ目のノイズは耳障りなものですが、それを逆手に取ったジャンルだけあり、細かなノイズが演出する独特のリズム感が癖になります。また、曲調から想像できるとおり譜面はスクラッチが多めの所謂「皿譜面」のため、この手の譜面が好きな方にはしっかり刺さるものとなっています。
 因みに使用されている音源の一部はY.さんの『d2』で使用されているものと共通のハード音源からとられているとのこと。

Unquenchable Fire / ANKAKE

 テクノから珍しいエスニックジャンルに至るまで様々なジャンルを手掛け、ラウンジ系音楽イベント「コバコノカクレガ」の主催も務めるベテラン作家のANKAKEさんが今回は独自ジャンルで参戦してきました。「低速ハードコア」という文字だけ見ると疑問符が浮かびそうな表現がなされていますが、作品に触れれば納得。ディストーションキックと太いベースが鳴り響き、メタルのようなシャウトが響き渡り、まさに「熱い鼓動」を刻んでいくかのような熱量が作品全体から感じられます。炎が燃えるBGAもさらに熱さを演出しています。譜面はANKAKEさん曰く「低難易度にもこだわった」とのことで、低~中難易度中心ながら非常に演奏感があり、作品全体からにじみ出る「熱さ」と「圧」を感じながらプレーできる譜面となっています。



 以上がTaWが個人的におすすめしたいMA2022のBMS15選です。言うまでもありませんが、これら以外にも会場には高クオリティなBMSが多数あるため、実際に会場を訪れ、作品に触れてみることをおすすめします。そして、作品をプレーしたらぜひ「インプレ」をしましょう。作者は「良いね!」の一言だけでも喜びます。また作家さんによっては返信で制作の裏話が語られたりすることもあるので、インプレをしたことがない方もこれを機に「インプレ気持ち良すぎだろ!」とインプレイヤーデビューしてみてはいかがでしょうか。でもエアプインプレや誹謗中傷は勘弁な。
 インプレ期間は7/4(月)まで。まだ2週間ほどあるため期間的余裕はありますが、過去のイベントの傾向から考えるに、直前の日曜日夜中でラストスパートをかける方が続出して会場が重くなることが予想されるため、早めの投下を意識するといいかもしれません。インプレは計画的に。

※2023.05.05 少し加筆しました。
※2024.08.10 もうちょっと加筆しました。

 皆さまご機嫌いかがでしょうか。TaWでございます。本日(4/29)からGWということで派手にやりたいこと三昧をしたい…!と思っている今日この頃ですが、 実際のところはるかぜ音楽祭やらコンピやらのタスクが残っているため何だかんだでギリギリになりそうです。いやはや…。
 さて、今年もBMS制作初心者等を対象にした毎年恒例のBMSイベント、MUMEI Academy(以下MA)が開催されます。昨年よりこれまで無名戦と呼ばれてきたイベントである初心者対象の「自称無名BMS作家が物申す!」シリーズと「自称」空気作家(評価型イベントで目立った成績をこれまで残せていない)が対象のA-1こと「A-1 Climax」シリーズが合併して1つのイベントとなり、よりBMS初心者〜中級者をサポートするという面に特化したイベントとなったわけですが…というかこの件去年も書いた気がするな。って事でMAの概要については以下略! (イベント概要について詳細は公式サイトを見てね)、長期休暇で時間を確保でき、尚且つ開幕まであと1ヶ月を切っているので参加者の中にはGW中にMAの作品を一気に完成させよう!と思っている方も多いと思います。そこで、今回のMAでBMSを初めて作る、もしくはまだ制作に慣れていないという方のために、私自身がBMS制作を始めて日が浅かった頃にした失敗談も交え、BMS制作時に個人的に注意したい点を書き連ねていこうと思います。

本記事では「そもそもBMSって何?」「BMSってどうやってプレイするの?」「BMSってどうやれば作れるの?」 といった超初歩的な内容については扱いません。私が書くよりもはるかにわかりやすい解説をしている記事が過去に大量に存在しているからです。あと私のTwitterのフォロワーでBMS知らない人は殆どいない気がするので…。その辺の内容については以下リンクを見ましょう。
 ・How To Make(BMSをたくさん作るぜ'22 公式サイトより)
 
 大体上記リンクを熟読すればBMS制作時の疑問の9割は解決するので俺がこの下書く必要なくね?という気もする

 以下、必須レベルのテクニックは項目が☆で、必須ではないけど推奨、という注意点については・で始まっています。読むのが面倒な人は☆から始まる項目だけ読めばいいんじゃないかな。


【作曲・DAW操作編】

・オートメーションの使用は控え目に
 フィルターやピッチベンド等、普通にDTMをする上では何の問題もなく寧ろジャンルによっては必須の機能ですが、BMS制作時は初心者の挫折要因の1つです。理由については長くなるので詳細は下の方に書きますが、大雑把に纏めると演奏させるキー音をバラす作業(所謂音切り)の作業量が増え、更に音の数が増えるため音配置の作業量も増えて面倒なことになるからです。また、作業量が増えるということは慣れないうちはミスをする可能性も上がるということなので、二次的なミスを防ぐ面でもBMS制作に慣れないうちはオートメーションの多用は避けるか、使ったパートをBGMに回す等で対策しましょう。
 これについてはあくまで初心者対象という前提のため、ある程度慣れてきたら定義数オーバーしない程度に使っていきましょう。表現の幅が広がります。
 ただ最近はMIDIに合わせ音声ファイルを自動切断・定義の生成までやってくれるツールが登場したため、この定説が覆りつつあるような気もします。

☆トラック名に「/」や「¥」を使わない
 DAWのレイヤー機能を使っている人の中には「ピアノ/パッド」みたいな感じでトラック名に/を入れる人もいるかも知れません。 というか俺がそれです。他にもいますよね?いるよね…?
 これについてはMid2BMSという音切りツールを使う場合に限られますが、とある手段で回避しないと音切りが100%エラーで中断します。理由については単純で、Mid2BMSで切られた音のファイル名がDAW側で設定したMIDIの各トラック名(正確にはちょっと違いますが)に依存しているためです。有名な話ですが、ファイル名にはこれら→「¥/:*?"<>|」の記号を使うことができないため、ファイル生成時にエラーになる、というわけですね。これのせいでいらん汗をかいたことが過去に何度かあります。

☆マスタートラックにエフェクトを挿さない
 音切りは各パートごとのパラデータから単音を切っていきます。言い換えれば、そのパートのみのファイルを出力することが音切り前に必要です。そして、DAWから出る音はマスタートラックから出ています。
 …もし仮にマスタートラックに音圧を上げるリミッターがかかっていたとしたら、各パートソロの状態でリミッターがかかったものがパラデータとして出力され、結果ミックスバランスもクソもない全パート海苔波形の音源が生成されます。
 ミックスバランスを保つために、マスタートラックには何も挿さないことを強くおすすめします。
 ただ、通常のDTMにおけるマスタリング前2mix基準の音量ではBMSだと確実に小さく聞こえます。そこで、Volt等のソフトを使用した音量調整が必要になってくるわけですが…。音量の調整についてはまた後述します。


【音切り・音量調整編】

☆音切り用に長めの期間を確保しておく
 さて、作った曲を演奏パートごとに単音をバラしていきます。昨今は先述したMIDIファイルから定義情報を生成し、更に整理したMIDIを自動生成してそれをもとに音を切り再配置してくれるMid2BMSという最強ツールが登場したため慣れれば30分もかからず音を切れますが、Mid2BMSはデフォルトの設定で音を切ろうとすると思ったように切れないことも時々あるため、万能ツールだから放り込んで一発で終了!とまではいかないこともあるのが現実です。現にとある知り合いは某BMSイベントの登録期間ギリギリでMid2BMSがうまく動かず、あわや失格か…という状況に陥りました。また、以下のDAWはMIDIファイルの扱いが特殊なため、要注意です。

・FL Studio
 MIDIの連携機能が独特なため、事前知識0での対応が難しい。ただ、ユーザーが多いからか解説記事が充実しているため寧ろ初心者に優しいという声も。
・FL Studio Mobile、KORG Gadget for Nintendo Switch等
 所謂スマホDAW(後者はちょっと違うけど)。Mid2BMSを使えなくはないが、PC内のみで完結できないため作業が複雑化しやすい。
・GarageBand
 なんとMIDI書き出しに対応していない。そのため大半のツールが使えない。この仕様のせいで涙を呑んだ人間を筆者は何人か知っている。面倒ですがパラデータを書き出し、手切りしましょう…。

 また、Mid2BMS以外にも音切りサポートツールは多数存在しているため、複数の手段を確保しておくのが精神衛生的な意味でも効果的です。何より、演奏するキー音がなければBMSのゲームとしての楽しさを大きく損なう(イベントによっては失格になる)ため、ここは手を抜かず、不慣れで不安ならば2週間くらい期間を確保して臨みましょう。特にGarageBandユーザーの方は再配置も自力でやることになるため、人一倍期間を長めに見積もっておいた方が後で泣きを見ずに済みます。

☆使いまわせる音は使い回す
 Mid2BMSやBMHelperを使用している場合はそこまで気を使う必要がないことですが、上記で説明した特殊なDAW(特にGarageBand)のユーザーの方は要注意。面倒だからと(そもそも手切り自体手間がかかりまくることは置いといて)全部手切りでバラすと音声ファイルと定義数が膨れ上がり、後で余計な地獄を見ます。アシッドベースやフェイザー/フランジャーを使用した音についてはその特性上全部バラすしかないですが(オートメーション多用を避けた方がいい理由がこれです)、例えば常に同じ音量・ベロシティで鳴っているリズム隊なんかを1個1個丁寧に全部別定義でバラす必要性は率直に言って皆無です。多少面倒かもしれませんが、全く同じ音を使える部分について予め目星をつけておき、使い回す音は取り分けるようにしましょう。…というか本当にその辺についてはMIDI対応の音切りサポートツールが大体自動でやってくれるので、人力でやらざるを得ない環境の人はただただ気の毒としか言いようがないのですが…。逆に言えばこれらのツールがなかった時代の先人は手動でやっていたということなので、その前提で昔のBMSをプレイするとまた違って見えるかもしれません。

☆切った音は全て60秒以内か
 これはかなり有名なので知っている人も多いのではないでしょうか。現行のBMSプレイヤーの中で特にメジャーなソフトであるLunaticRave2(以下LR2)にはインターネットランキング機能が搭載されていますが、定義音声ファイルに60秒を超えるものがあると登録が不可能です。これは要するに海賊版対策の仕様なのですが、登録できないとモチベが下がる、という人がプレイヤーには少なくないと思われるため、切った音の長さは必ず確認するようにしましょう。時間内に収めたはずだったが残響で60秒を超えてしまっていた、みたいな例もあるので(筆者はやりました)、切る長さも例え残響が残っても大丈夫な長さ(30秒以内とか)にするのがベターです。

・音量調整はogg化前に行う
 音を切った、配置した、でも音が小さくてコレジャナイ感が──という時に行うのが音量調整です。
 
(2024.08.10 追記:音量調整のやり方がわからない!という方は、まずSoundEngineFreeをインストールし、こちらのスクリプトで一括変換するのが早いのでお勧めです。ただし、詳しくは後述しますがスクリプト実行前には必ずバックアップを取ってください。)

 音量調整はやり過ぎると音質が劣化するため決して万能というわけではないので、できるならDAWから書き出す時点でベストコンディションな音量に持っていけていたら良いのですが、流石に最初からそれができる人はいないと思います。いるとしたらその人はミキシングにおいて類い稀のない才能を持っているので、是非その感性と聴力を大事にしてほしいと思いますが、それは置いておいて。
 BMS界隈ではファイル容量削減のため、BMS上での再生に対応していてより容量の小さいファイル形式である「Ogg」という形式で音声ファイルを配布することが多いのですが、このファイル、恐らく大半のBMS作家やDTMerが使っているであろうOSであるWindowsの規定のミュージックプレイヤー機能では(少なくとも初期設定では)再生できません。また、BMSの譜面エディタの多くは単音ファイルをリアルタイムで再生できるようにしていますが、ogg化すると再生できないものが殆どです(※ビューアで再生すればちゃんと鳴ります)。そのため、ogg化後の音量調整は多少手間がかかるので、ogg化する前に音量調整は行うようにしましょう。
 また、余談ですが、ogg変換後はちゃんとBMS上で音が鳴っているか確認しましょう(エディタの対応の件とは別)。詳しい原因は不明ですが、変換後音が鳴らない、というケースをいくつか見たことがあります。幸い、oggに変換するツールは多数存在(というかDAWによってはoggで書き出せるものもある)するため、ツールを変える等で解決できることもあります。

☆音量調整前にはバックアップをとる
 音量調整前には必ずDAWから書き出され、音切りをした直後の版のファイルのバックアップをとっておきましょう。仮に一括調整のスクリプト等を使用してうっかり上げる必要のない音まで上げてしまい、TPが0dbを突破してしまった…となるとボリュームを下げたところでもう波形は元に戻らないので、バックアップがないとまた音切りからやり直すハメになります。
 因みに音量調整については、取り敢えず有名どころで自分の作るジャンルに近いBMSを再生してみて、その音量に近づけることを意識して調整していくのがまあ無難でしょう。どの音量・音圧がベストなのか?という点については常に意見が分かれ、尚且つ初心者向けどころか結構専門的な内容が絡んでくるため本記事ではこれ以上詳しく扱いません。


【譜面編】
 譜面の配置や難易度査定、BMSファイルの挙動の仕様等の解説はわかりやすくまとまっている記事が存在するため、まずはそちらを見ることをおすすめします。
【必見】失敗しない!良い譜面を作る4つの秘訣(譜面制作者のKhibine氏による解説記事)

・差分名のスペルは合っているか
 いきなり割としょうもない内容から始まりましたが、人によっては気にする、もっと言えばLR2のIRで悪目立ちするため、公開前に必ず確認しましょう。特に一番下(無いこともある)の難易度であるBEGINNERはスペルミスしやすいと言われています(現に筆者は過去に4回くらいミスってます)。 不安な人は右記からコピペしましょう→BEGINNER
 LR2のIRに譜面が登録された後だと、仮に1文字直して修正公開というだけでもIRで別譜面扱い(所謂「IRハッシュ割れ」)され、そうなるといろいろと禍根を残す場合があるため、できる限りBMSファイルの修正をせずに済むよう、公開前の確認は怠らないようにしましょう。

☆#TOTAL値は設定されているか
 BMS制作初心者からして確実に意味不明なフィールドであろう#TOTAL。グルーブゲージの増加・減少に関わっている定義です。他にも多数の解説記事がBMSのフィールド・定義について書かれているためTOTALの意味の詳細については割愛しますが、これが未設定だと「ゲージがあまりにも甘すぎる/辛すぎる」のどちらかが発生し(プレイヤーの種類によってその辺の挙動が異なる)、ゲーム面に確実に悪影響をもたらします。
 でも何を設定したらいいかわからない…という方は、取り敢えず以下のリンクにあるTOTAL値計算機で出した値を入れましょう。
参考:TOTAL値計算ツール

☆#DIFFICULTY値は設定されているか
 BMSの譜面制作エディタで恐らく最もメジャーであるであろうBMSEで拡張命令(わざわざ専用タブに直接書き込まないといけない)扱いされているため面倒くさがりの人が設定しなかったりそもそも存在すら認識されてなかったりする定義。ただ、これを設定しないと制作者が想定しない位置に譜面が出てくる可能性があるため、例えば「☆6想定のNORMAL譜面と★4想定のINSANE譜面が同梱されていてどちらも#DIFFICULTY値未設定」みたいな状況だとNORMALより前にINSANEが表示され、「☆4のBEGINNER譜面」だと勘違いしたプレイヤーが誤って選択し「何じゃこりゃーー!!」となる可能性があります。差分名がついていれば悲劇は避けられますが、それすら無いと…。
 幸いより新しいエディタであるiBMSCやμBMSCにはデフォルトでわかりやすい位置に入力場所があるため、設定漏れが起きる可能性は低そうです。

☆ogg音源を使っていても本体の音の定義の変更は不要
 容量削減のために音源をwavからoggに変えたから本体の定義も変えないと…と思いがちですが、現在BMSプレイヤーは定義ファイルがwavでもogg を読み込んでくれるため、修正は不要です。

・LNとスクラッチを混ぜる場合は細心の注意を払って(2023年加筆)
 BMSには大抵の音楽ゲームでも見かける長音に合わせたノーツ(所謂『ロングノーツ(LN)』と呼ばれるもの)が実装されています。本家ことbeatmania IIDXをプレイする方ならわかると思いますが、これが降ってきている間にスクラッチ(通称皿)が連続して降り注ぐとかなり取りにくく、プレイ環境や運指によっては詰みます

※↑自分の過去の過ち
 LNの始点と同時に1個皿を置く、みたいなのはセーフ(ただし置くなら1か7を推奨します)扱いされている印象ですが、いずれにせよこの手の配置は評価を二分するため、強い意図とかが無い限りは避けた方が無難です。


【BGA編】

・MPEG1もしくはWMV形式のBGAを同梱する
 LR2は動画形式のBGAの再生にも対応していますが、残念ながら昨今一般的な.mp4や.mov形式の動画の再生には対応していません。そのため、LR2ユーザーをプレイヤーの対象の主軸に置くならLR2の対応している形式(.mpg、.mpeg、.wmv)のBGAを同梱するのがベターです。
 ただ、最近は開発進行中のbeatorajaというBMSプレイヤーも台頭してきており、そちらは.mp4の再生に対応(というか.mp4が最優先で読み込まれる)ため、この定説もあと数年で過去のものになる気がします。まあ、あればいいよ程度に思っておいてください。
 (2023年追記)Windows10以降Windowsのデフォルト再生可能フォーマットからMPEG2が廃止されたため、同梱する場合は拡張子が.mpg/.mpegであっても書き出し・変換形式がMPEG1であることを事前に確認してください。

☆BGAに音声を入れない
 たまに見かける事案。試聴用動画からそのまんま持ってきちゃうやつです。気持ちはわかりますが、BMSプレイ時に確実に違和感が出るためちゃんと音声は切りましょう。


【公開編】

☆ダバァはやめて(切実)
 BMS本体を公開する際は.zipや.rarの形で圧縮してオンラインストレージに上げる、というのが基本的な流れです。
 複数ファイルをまとめて圧縮するには、以下の2つの方法があります。
①対象ファイルを全て選択し、右クリック→圧縮
②フォルダを新規作成し、対象ファイルを格納、フォルダを選択し右クリック→圧縮
 このうち、前者の方法で圧縮ファイルを公開すると、解凍時に圧縮ファイルの中身が作業フォルダ内に全て出てきます。もしそれが複数ファイルで起こったら…お察しの通り複数のBMSが混ぜこぜになってしまい、取り返しがつかなくなります。仮にWindowsのデフォルトのDL先フォルダでこれが起きたらさらに悲惨なことになります(まあDL後毎回ファイルを整理整頓していて俺のDLフォルダはいつでもスッキリしてるぜ!みたいな人は別に問題ないと思いますけど)。これが世に言う「ダバァBMS」で、人によっては蛇蝎の如く嫌っている場合もあるため、多少面倒(と言ってもフォルダ作って入れるだけなんで大した手間でもないですが)でもちゃんと②の方法で圧縮するのが無難です。
 因みに余談ですが筆者はダバァを見かけた場合、その時点で「ファイル不備」とみなし評価型イベントでは容赦なく減点します。

リンク共有先が「リンクを知っている人全員」になっているか(Google Drive限定)
 作品が完成し、 公開する時、大抵の人はDropboxやGoogle Drive等のオンラインストレージサービスを使用することになると思います。
 最近(と言ってもそこそこ前)はDropboxのPublicフォルダが廃止されたり、そもそも無料で使える容量上限がこちらの方が大きかったりでGoogle Driveの方が人気の印象ですが、公開時初期設定のままリンクを生成すると確実に「DLできません」という不具合報告が飛んできます。これはGoogle Driveのセキュリティの関係でDLリンクの生成後、公開相手が初期状態だと「制限付き」になっているためです。リンク生成後、リンク共有先を「リンクを知っている人全員」に変更してから公開しましょう。
 なんでこんな面倒な初期設定になってるんだ!と思う人もいるかもしれませんが、そもそもGoogle Drive自体が「不特定多数にファイルを配布する媒体」としての使用を想定していない可能性の方が高いため、致し方ない気もします。 

・DLリンクの末尾を「dl=1」にする(Dropbox) / 
 DLリンクを「uc?id=<ファイルID>」形式にしておく(Google Drive)
 これは必須ではありませんが、やっておくとプレイヤー側が助かります。
 

 何より、以下の3つは大事にしましょう。
☆余裕のあるスケジュールで制作する。
☆必ずBMSプレイヤー上で正常に動くか確認する。
☆テストプレイをする(腕が追い付かない…という人はテストプレイヤーを募ってもいいかもしれません)。


 ここまでいろいろ書き連ねてきましたが、最初から完璧にできる人なんていません。もし今回失敗してしまったとしても、その点を気を付けてまた次作につなげればいいです。現にこれ書いてる人がWAV60秒ルール違反を3回くらいやらかしてるし…。また、Discordには無名戦出場者を対象としたコミュニティがあり、そこに入っていろいろ聞いてみるのも手です。
 本記事がBMS制作初心者の方の制作を進める助けになることを願っています。










*音の使いまわしの項でも触れましたが、オートメーションを使用したトラックはその特性上音の使いまわしがきかないため、Mid2BMSのblueモード(自動で使いまわせる音をまとめ、定義・切断・再配置してくれる基本的な機能)で切ることができません。仮にそれで切ったら音がめちゃくちゃになります。方法としてはプナイプナイえんそうを使う、Mid2BMSのredモードを使う、手切りする(個人的おすすめ度が高い順)がありますが、いずれにせよ作業量が増えるのには変わりなく、また切断時のクリップノイズの問題といった別の問題ともつながってくるため、BMSを作り始めて日が浅いうちは軽い気持ちで手を出さない方がいいと思います。
**Mid2BMSの定義情報生成後のトラック名の確認画面で「変更する」を選択し、そこでトラック名を変更すれば回避可能です。トラック名変更画面では色々設定できるので詳しくはここを見ましょう。

 皆様ご無沙汰しております。最近はtModにハマってるせいでこの記事の主題のイベントの結果発表をリアタイで見そびれたTaWでございます。元は非公式なのを公式が採用したみたいですが、アレ凄いですね。マルチにも対応している上、UIがやり慣れたver.1.3なのも相まってついついやり過ぎて時間の感覚が…、と序盤から派手に脱線しそうなのでこれくらいにしときましょう。
  さて、先日(2021.06.03 - 2021.07.05)、BMSイベント「MUMEI Academy 2021(以下MA2021)」が開催されました。そして1ヶ月の集計期間を経て結果が発表され、CLASS AはYuKaさんの『Halley』、CLASS Bはりょくちゃさんの『ホーンテッド・ドールキャッスル』、CLASS Cはにょろもさんの『Earthpowerあるってばよ指先忍者』がそれぞれ優勝を勝ち取りました。おめでとうございます!!
 そして拙作『plazmon』は…

CLASS C33作品中9位でした(全クラス含めると25位)

今回は非常に力を入れ、上位5人に入るのを目標として頑張ってきただけに正直悔しさがかなり大きいですが、何気に自身初となる中規模以上のイベントでの1桁順位入りとなったため嬉しくもあります。因みにインプレ数に関しては5位だったので、ある意味目標が達成されていたりしたことをこれ書いている時に知りました。なんか複雑…。
 本記事では一昨年と昨年に引き続き、自身の作品の裏話と反省点の振り返り、そしてMA2021のオススメBMSの紹介をしていこうと思います。暇な方はお付き合いくださいませ。


①作品の裏話(作曲編)
  今年から無名戦とA-1が合体し(まあここ数年実質同じイベントみたいな扱いではありましたが)、MUMEI Academyとして生まれ変わり、それに伴っていろいろレギュレーションも変わる中、埋もれないようにするにはどうすべきか…と真剣に考え、やはりいつもの自分の感じではインパクトが出せない、ここは頼れるだけのツテを頼ってでも多方向にインパクトの大きい作品を作ろう!と決意し、1月にはもう動き始めました。
 で、これまでの自分のBMS界での経験から、作品が埋もれずに少しでも印象に残るようにするために必要な要素を色々ピックアップしてみました。以下がその内容です。

・ありきたりでないジャンル
・やりごたえのあり、尚且つ楽しい譜面
・かっこいいBGA
かわいい女の子

…まあ最後の除いて(実は冗談抜きに結構重要な気もしますが)当然と言われれば当然ですが、やはりコンセプトや裏設定よりも第一印象として入ってくるこの辺りがインパクトを出すために重要だと思ったため、その辺りを多面的に段取りを踏みながら作っていくことにしました。
 まず、ジャンルで個性を出そうと思いました。とは言え、創作ジャンルを作れるほど自分は音楽知識が豊富ではない、でもいつも通りのTECHNOやRAVEでは少し見劣りしそうだし…と考えた時、ふと昨年のWWでプレーしたとある作品が頭に浮かびました。Mr.K氏(中の人はHARD TRANCEがめちゃくちゃ強い某氏らしい)の『xeusonic』という作品なのですが、この作品のジャンルはELECTRO SHOCK。所謂本家で特定の作り手によって作られ続けているシリーズへのリスペクト的な作品だったわけですが、よく考えてみると自分の無名戦でチャレンジしたジャンルもELECTRO SHOCKだったのだし、特定の作家によって作られているシリーズものという結構ニッチなジャンルでありながら本家(とその周辺機種)を触ったことがある人なら大抵どんな曲調かわかるほど広く知れ渡っている、でもそれでいて似たような系譜を持つHARD RENAISSANCEやArtCoreと異なり作り手が少なく、言い方は悪いですがあまり手垢のついていないジャンルだからインパクトは十分に出せる、何よりELECTRO SHOCKへのリベンジを2年半ぶりにチャレンジしたい!と思ったのが決め手になり、ジャンルはELECTRO SHOCKでいくことにしました。そして本家ELECTRO SHOCK作者のYouTubeの動画を見て音作りを研究し、このシリーズ特有の疾走感と電子音メインな感じ、それから何といっても欠かせないアシッドサウンドの再現を試みました。あとサビのスネアフィルのバックで鳴っている電撃の音はどうしても良さげな素材がなかったため、思い切って自作しました。インプレでは残念ながら言及されませんでしたが、我ながら結構気に入ってます。そしてデモ音源が出来上がったのが2月頭。いつもの自分ならまず考えられないくらいの初動の早さでした。いつもそれくらい頑張れ 
 その後、音源のブラッシュアップを重ね、最終的な音源が上がったのは3月後半。今回はいつも以上にミックスに気を使い(具体的にはEQのカット音域を色々調整してみたり左右振りやダイナミクスあたりの幅を大袈裟なんじゃね?と思うくらい大きくした)、自分なりにも非常に満足のいく音源になったと思います。


②作品の裏話(ビジュアル編)
 次に、今回は初めてBGAを映像作家さんに依頼しました。いくらある程度のクオリティなら素材+簡易アニメーションで自作できるとはいえ、しっかりした3Dオブジェクトとかを使った独自の世界観を持ったBGAをガッツリ作るとなると現時点の自分の技術(とPCのスペック)では無理、というのと自分の曲に専門家が作った映像がついたのを見てみたいと思ったから、というのが理由です。しかし、自分の知り合いで作ってもらいたい方面が強そうな人は軒並み多忙か活動休止中で依頼できず、これは今回も自炊ルートかな…と半分諦めていたところで当初依頼した方の知り合いの方から返信があり、BGAを作ってもらえることになりました。いざとなった時に頼れるのはコネ
 そして、どうせならキャラクターも登場させちゃおう!と思い、イラストの依頼も投げることにしました。筆者の絵の腕については、ドット絵とピクトグラムに関してはある程度保証できるものの(自分で言うな)、世間一般で言うところの「イラスト」についてはとてもお見せできるようなものではなく、作品の世界観的にも見栄え的にもちゃんとしたイラストが欲しい今作においてイラストの依頼はほぼ必須でした。そして自分の想定する作品の世界観に合致した画風を描ける方を…ということでMicelleさんに依頼したところ引き受けていただき、こちらが設定画や設定、オーダー内容を送った数日後にはラフが届きました。速筆すぎる…。
 因みに、 どうせなので氏に送った最初の原画(というより実質原案)を以下に掲載したいと思います。本邦(というか全世界)初公開、plazmonのジャケットの原画はこれだッ!
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この殴り書きからあそこまで高クオリティでかっこいいジャケットを描いてくださったMicelleさん、本当にありがとうございました…。 
 そしてMicelleさんから完成ファイルが届き、テキスト見木さんからBGAが届いたのが5月の前半。登録開始までそこそこ時間があり、今回も余裕をもって登録初日を迎えました…と言いたいのですが、後述の譜面が遅れ気味だったこと、そして筆者のリアル業務が修羅場を迎えており、その隙を縫う形で制作を行なっていたことにより実際のところは結構ギリギリでした(主に精神的な意味で)。

 
③作品の裏話(譜面編) 
 楽曲、ジャケット、BGAときて次は譜面です。今回も例によって高難易度譜面をC4さんに、そしてDP譜面を昨年に引き続きYosk!さんに依頼しました。このお2人には昨年のA-1以降高頻度でお世話になっているのですが、やはり依頼する相手はクオリティ面に信頼ができる人で、尚且つ何度も依頼していてこちらの作風を認知している人の方が適切と思ったので、今回も依頼する運びになりました。そして未配置ファイルを送った後、程なくしてまずYosk!さんからDP譜面が届きました。それに添えられた説明に気になる文言が。
DP3譜面を製作させていただきました。(同梱されているoggファイルはすべて元のフォルダに一緒に突っ込んでください)
DPAについてはランダム分岐で曲変更を行っていますのでこちら大丈夫か確認おねがいします。
 !?
 以前、CROSSPEEDのDPA譜面でアレンジ変更ギミックが入った譜面を制作していただいたということがあるため(気に入ったのでSPAにも逆輸入、PMS差分にも入ってるらしい)、氏の遊び心ある譜面スタイルはかなり気に入っていたのですが、今回はなんとランダム分岐。しかもこのために別アレンジを新たに制作していただいたとのことで、良い意味で予想の遥か上を行く譜面が来たためめちゃくちゃテンションが上がりました(よくよく考えれば氏は『ポケモンラジオ』や『miss』といった非常に凝ったランダム分岐BMSを過去に制作されているため、得意な方向性なのかもしれません)。ただ、曲の尺が変わっている関係でBGAをそのまま入れられない、でもこのタイミング(4月半ばごろ)でテキスト見木さんに追加発注するのは無茶振りが過ぎる、でもどうせならBGAはあった方がいいよな…と思い、悩んだ結果結局今回も自作BGAを同梱することにしました。もうこいつBGA作家方面詰めた方がいいんじゃないか?
 そして5月に入り、登録開始まで後少し、ジャケットもBGAも来たのであとはSP譜面だけ…というところでC4さんの制作が難航しているとの知らせが入りました(後で分かったことですが、この時C4さんは別の方の作品の譜面も手がけていた上、ご本人もBMSパッケージ『ゆるゆる』に向けた作品の制作を行なっており、尚且つリアル業務もハードワーク、と非常に大変な中で引き受けてくださっていたようです。昨年の件といい過労で倒れないか心配です…)。当初昨年と同じくC4さんの譜面の配置を基準に低難易度の制作を行おうと考えていたため、なかなか厳しい状況になってしまいました。しかし、このままDPオンリーで出してしまうと確実にプレイヤーを篩にかけ、失点要因になりかねないため、SP譜面は外せない…ということで、SP NORMALとSP HYPERについては完全に自力で作ることにしました(結果的にSPA以上と少し傾向が変わってしまったのは事実ですが…)。
 譜面を作る上で参考にしたのは、やはり本家のELECTROSHOCKシリーズの譜面です。Acid合わせの階段やハンクラ皿は絶対外せないと思ったため、癖のある配置になるのは覚悟の上で入れました。とは言え、低〜中難易度であまりに癖の強い譜面だと適性者が楽しめないと思ったため、外せないところはしっかり入れつつもプレイ時の楽しさ、押しやすさも意識(特にHYPERのブレイク部分は当初もっと認識難の配置になってましたが、テストプレイ時に楽しさよりストレスの方が先にきたので大幅に調整しました)して「少し押しやすくなった本家」を念頭に制作しました。
 …が、すべてが終わり本記事執筆中の8月某日、SP HYPER譜面を見直してみたところ重大な配置ミスが発覚しました。ここまで気を付けて尚且つテストプレイを第三者に依頼した上でこうなってしまったのでかなり凹んでます…。
 そして登録初日までに何とかHYPER譜面までが出揃い、数日後にはC4さんからSPA・SPI譜面が到着し、登録初日に完全な姿で登録するには至れなかったものの、結構早い段階で完成形を会場に置くことができました。因みにSPI譜面はかなりの局所難で、譜面作者本人を含めた発狂プレイヤーの皆様を苦しめることになったようですが、それはまた別のお話。
 

④反省編
 そして実力とコネをフルに使い「現時点の自分にできる最適解」をもって挑んだ今回のMA2021ですが、結果は皆さんの知るところになりました。
 インプレ数は流石に昨年には及ばなかったものの(と言うよりも昨年が異常だった)CLASS Cでは5位、平均得点も一昨年や昨年(一昨年については得点幅の変更前のため あくまで参考ですが)に比べて伸びており、全体的に高めの評価をもらえたようでこれについてはかなり嬉しいですし、成長を実感しています。
 ただ、このイベントの肝であるNot Air率は今年も伸び悩み、それが結構致命傷になった部分があるため、「空気になり得ない要素」を研究し盛り込んだ身としては悔しさもかなり残りました。
 「空気とは何か?」という問いについて、多分答えを出すことはそう簡単ではないのだと思いますが、 また来年自分なりの答えをぶつけに行こうと思います。
 取り敢えず指摘された点としては以下のような感じでした。

 ・「ELECTRO SHOCK」というジャンルにおいての詰めの甘さ
  割とあったのが「Acidサウンドがデカすぎる」、「シーケンスが単調」というインプレでした。本家のELECTRO SHOCKも割とシンプルな作りのものが多いため展開についてはそこまで気にしていなかったのですが、確かにもう少し変化があった方がゲーム的には良いと改めて聴くと自分でも思いました。本家の『xenon』なんかも割と派手にアルペジオ鳴らしてますし、細かな電子音を叩けるのがこの手の曲の醍醐味でもあるので、そこは今後意識していきたいですね。あと、Acidサウンドについては結構な自信作だったので自ずと大きくなってしまったのかもしれません。第三者に聴かせて事前に意見求めた方がそういったミスは少なくなると思うので、今後はこちらでも人脈を活用しつつ…あ、でもそうするとインプレイヤーが減ってしまうわけで…この辺の加減が難しいですね。
オリジナリティに乏しい
 多分具体的な突っ込みで一番多かったのがこれじゃないでしょうか。創作ジャンルや先人リスペクト系だと常に付きまとう問題ですが(そして同時にプロの作曲家が高頻度で怯える点でもあるらしい)、MA2021開幕直後にある有名BMS曲を巡る騒動があったため、否が応でも深刻にとらえることになりました。何のこと?という方は自己責任で調べてください。あと例の一件で本ブログに凸かけてきた人については許すつもりは毛頭ありませんので。やはり人様の作品を参考にして曲の展開や音作りを進めると自ずとそれに似てきてしまうのも事実なわけで…。私としてはリスペクト元と差別化するためにHYPER TECHNO的なアプローチも少ししてみた部分があるのですが、やるならもっと大胆にやった方が良かったのかもしれません。一方で逆に「もうちょっと本家に寄せて欲しかった」という意見もあったわけで…。創作ジャンルを継いでいく(まあこちらが非公式で勝手にやっているのでこの言い方が正しいとは思えませんが)難しさを今回の件でひしひしと感じました。逆に言えば、今や音ゲー界隈で定番になっているHARD RENAISSANCEやARTCOREなんかはそのあたりの問題を乗り越えて定着していったのだと考えると、先人たちの苦労が偲ばれます。個人的には音ゲー初出の創作ジャンルでもっと展開できそうなものはまだある気がするので、もっと便乗していってもいいんじゃないかなあとは思いますが…。でもHUMAN SEQUENCERみたいなのが増えるのもどうかと思う

 今回はいつもに比べて具体的な指摘やツッコミが少なかった反面、「何が」減点要因になってしまったのかが具体的にわかりにくく、そのあたりを自分で突き詰める必要が出てきました。ある意味それも成長の証と言える気がするので、嬉しいような不便なような…。
 個人的には現BMS総理の2人からかなり肯定的なインプレを貰えたので、この調子で次回につなげていきたいところです。


⑤オススメBMS紹介
 ここから先が本記事のメインです。ここまでの話は忘れても構いません。 それでいいのか
 今回のMA2021はこれまでの無名戦とA-1が合体し、ルールや参加レギュレーションが変更された関係で初心者作家がより参加しやすくなる一方で意外な大物がCLASS Cに名乗りを上げるなど、新旧BMS作家が入り乱れて戦う良い意味で最後まで結果が分からない戦いになり、プレイヤーとしても過去最多クラスの作品が登録された昨年に続いて非常に盛り上がるイベントでした。他にも去年に引き続きインプレ配信が盛り上がりを見せたり、開幕アナウンスが閉幕アナウンスになっていたり、某音ゲーに入った作品の流れをくむようなタイトルの新作が登場したり、うるさいくらいに自己主張の激しい作品があったり、例によって妙にキャラの立つ偽名インプレイヤーが参戦してきたり、秘技・著作拳が発動したり、やったBMSを親だと思うひよこが場を和ませたり、𝐖𝐀𝐍𝐆 𝐂𝐇𝐀𝐍𝐆あるっしょと言っていたらそのまま優勝してたり、と昨年以上に濃い要素も満載だったわけですが、その中でも特にクオリティが高く個人的に印象に残った作品を本記事で紹介させていただきたいと思います。未プレイでどの曲からやったらいいかわからないという方は、とりあえずこの辺りから入ってみてはいかがでしょうか。
 …え?こんな記事呼んでる人は大体もう全曲プレイしてるって?作った方にこちらの「好き」が伝われば俺はそれでいいんじゃ!

(CLASS A編)
Warm Hospital / freesia
 昨年末に行われた非競争型BMSイベント「BMSをたくさん作るぜ’20(以下「Bた作」)」でデビューしたfreesiaさんの作品。穏やかな病院の待合室を思わせるイージーリスニング系の楽曲で、今回の癒し枠でした。譜面はSP・DPともにNORMALとHYPERの2譜面ずつ。いずれも低難易度に収まっているので、初心者の方はもちろん、高難易度をやり過ぎて疲れた方にもおすすめです。また、それに加えて24KEYS譜面が同梱されているため、プレイ環境がある方はやってみましょう。
 Bた作でも低難易度特化の作品を発表されていた氏ですが、プレイヤーのスキルインフレに伴い高難易度化が止まらない昨今のBMS界隈において、貴重な低難易度中心の癒し担当となっていくのでしょうか。今後の動向に注目です。
Forever Dreamers / Nvster*
 今回のMA2021 CLASS AはHAPPY HARDCORE作品が多く登録されましたが、一際クオリティが高かったのがこの作品とこの次に紹介する作品です。
 本家の某R氏の楽曲を思わせるサンプリングヴォーカルを使用した高揚感のある曲調で、良い意味で音ゲーらしさの王道を攻める!という安定感を感じさせる1曲です。宇宙を背景に歌詞が浮き上がるBGAもクラブでのVJ感があり、雰囲気を盛り上げてくれます。往年の音ゲーハピコアの好きな方はプレイしてみてはいかがでしょうか。
Halley / YuKa
 CLASS A優勝曲。タイトル通り彗星を思わせる、宇宙を駆け抜けていくかのようなスピード感と高揚感のある作品です。先ほど紹介したForever Dreamersとは対照的に、こちらは最近(2010年代後半以降?)の音ゲーのトレンドをつかんだ感じのFutureみのあるHAPPY HARDCOREとなっています。そして目を引くのが可愛らしくも色々とぶっ飛んだBGA。昨年の優勝曲とは別ベクトルにやりたい放題で、でも世界観が破綻しておらず流れるようにつながっていく辺りに作者のセンスを感じます。
ハクセン / Dracaeum
 CLASS A準優勝曲。毎年恒例のベースミュージック枠にして「これ絶対無名戦のクオリティじゃない」枠。本来制作経験が少ないBMS作家を対象として行われる無名戦、しかもDTM初心者を対象としたCLASS Aとは思えない高クオリティな作品で、登場するやいなや話題になりました。昨今の音ゲー界隈のトレンドにもなっているアートコア系統を思わせるリリースカットピアノのフレーズに始まり、軽やかな曲調が続いたかと思えば中盤で一転、濃厚なベースが暴れ回る第二の姿を見せ、「対比」というコンセプトを見事に表した作品となっています(会場コメントによるとこれでもかなり要素が削られているとのこと。一体原型はどのようなものだったのでしょうか…?)。
 譜面は全難易度とも隣接同時押しがアクセントになった譜面で、白鍵と黒鍵の対比をイメージしている…というわけではなく、こちらは偶然とのこと。
SYASAYO STRIKE / いなくーず
 一昨年のBOFXVの『雪原と少女の冒険』以来のBMSイベント参戦となったいなくーずさん。前作のVGM成分は受け継ぎつつ、そこにHARDCORE TECHNOの成分が加わった音ゲーらしいアプローチの作品です。ビート成分を激しく展開させつつ、ブレイクからサビにかけて透明感のあるサウンドへと移行していくあたりに曲の運び方が上手いと思いました。
 因みに氏のオリジナルキャラクターをテーマとした楽曲とのこと。今後もシリーズ化されていくのか、気になります。

(CLASS B編)
kika / KeiuO
 MA2021の記念すべき登録番号1番を勝ち取った作品。奇抜な作風で注目を浴び、BGA作家として昨年一躍時の人となったKeiuOさんが今度は「BMS作家として」MA2021に殴り込みをかけてきました。去年の無名戦17の優勝作品『Gimme All The Cocaine』のBGAでBMSプレイヤーたちの心を掴み、BOFXVIの『ゼイタクするまで抱きしめて』のBGAが会場を困惑と爆笑の渦に巻き込んでミーム的な人気を勝ち取るなど、BGA作家として唯一無二のセンスと高い実力を持つ氏ですが、実は氏はM3にも過去に参戦されているDTMerとしての側面も持っています。今回の作品は氏のこれまでのBGAのような派手さは鳴りを潜め、打って変わってストイックかつハードなテクノトラックとなっております。空読無 白眼氏によるこれまた硬派な感じのBGAも相まって、まさにビートを味わえるTECHNOとしてのジャンルの強みが生きている楽曲です。他方、テクノというと譜面が単調になりやすいという問題点にぶつかりがちなジャンルですが、ゲーム性の高い譜面でこちらの問題もクリア。今回見事BMS作家としても華々しいデビューを飾った氏ですが、マルチクリエイターとして今後の活躍にさらに期待がかかります。
 因みに同じくマルチクリエイターである空読無 白眼氏がBGAを担当していたため、「BGAとBMS担当逆にしたら無名戦出禁コンビ」とか某所で言われてたとかいなかったとか…。
The Grinder / ohon
 CLASS B準優勝曲。SHIKI氏のリミックスコンピレーションアルバムの収録枠を勝ち取る、onoken氏のfelysリミックス企画で特別賞を受賞する、とリミキサーとして非常に高い実力を持つohontaことohonさんがMA2021に参戦。今回の作品はPsytranceで、その特性上定義数との戦いになったりエフェクトの再現がなかなかうまくいかなかったりとBMSにおいては少しハードルの高めのジャンルですが、これが初BMS!?と疑いたくなるほどミックスやエフェクトが自然に調整されています。曲単体として見てもクラブミュージック、そして音ゲー両方の側面において非常にクオリティが高く、氏の実力の高さをBMS界隈にも見せつけました。
 譜面はPsytranceらしく高難易度寄り。うねるベースに合わせた乱打を楽しく叩ける譜面となっています。
Teravolt / かんざきしおん
 CLASS Aのfreesiaさんと同じく、昨年末のBた作でデビューした新人作家であるかんざきしおんさん。Bた作では穏やかなChillOut激しい曲調の音ゲーコアを同時に発表し、初制作にして只者ではない強者の片鱗を見せた氏ですが、今回はまさに王道をゆくエネルギッシュなTrancecoreで参戦。「無名戦に稲妻走る!!!!!!!!」(本人コメントより)という一言を体現するかの如く、疾走感抜群パワー抜群の音ゲートランスコアで会場を沸かせました。個人的には無名戦同期のあとぅす氏や2010年代中期を代表するBMS作家であるNIKITA氏に近いDNAをこの作品から感じました。一時期収録傾向が偏りすぎたためか本家ではめっきり少なくなってしまった直球型のトランスコアですが、その魅力はまだまだ衰えてはいません。
 譜面はエネルギッシュな曲調に呼応するかの如く高難易度寄り。ただし、同時押しの反応を考慮した配置を行うというプレイヤー目線に立った工夫がされているため、「専コン環境でプレイできない…」という方も安心してプレイできます。
Throoughout / MoVIIkA
 昨年の無名戦17、今年のBMS衆議院選に続く3回目のBMSイベント参戦となったMoVIIkAさん。これまでの和風ハードコア路線から一転、今回はサンプリングヴォーカルが映えるキャッチーなUK Hardcoreで勝負をかけてきました。高揚感があり、でも何処か哀愁を感じるメロディーと、力強くノリを重視したビートパートが正に(クラブミュージックとしての)UK Hardcore!という感じでプレイしていて気持ちの良い作品です。個人的にこの作品を聴いた時、初めて「音ゲーテイストよりも本来のテイストの方が強いキャッチーなHappy Hardcore」を聴いたときに感じた衝撃と同じものを感じたのですが…まあこれについてはどこかまた別の機会で(書くことない気もするけど)。もうすっかりBMS界隈ではお馴染みとなったArishima_さんによるこれまた高揚感抜群のBGAも必見。
 譜面は全体的に低〜中難易度寄りで、初心者の方も楽しめる難易度になっています。中盤の減速部分にはご注意を。
ホーンテッド・ドールキャッスル / りょくちゃ
 CLASS B優勝曲にして総合スコア1位。昨年の無名戦17でデビューし、これが2度目の無名戦となったりょくちゃ(※同じく昨年の無名戦に出場し、今年はゆるゆるに参加されている「りょくちゃくん」さんとは別人です)さんですが、昨年とは打って変わり、“kowaii”の名の通り可愛らしいお化けをテーマとしたファンタジックな世界観の作品でMA2021に挑みました。変拍子を多用した曲構成、管弦楽をベースにしつつ太いリードやハードコアキックが入ってくる音ゲー映えのするサウンド、小節線ギミックの仕込まれた譜面、と音ゲーとしての楽しさが突き詰められた作品になっており、それが優勝の決め手になったのかもしれません。
 音ゲーにおいてハロウィンやお化けがテーマの曲は高難易度になりやすいというジンクス(あくまで私が提唱してるだけなので例外はあるかもしれませんが…)にこの曲も当てはまるらしく、譜面は高難易度寄りです。お化けのいたずらにはご用心。

(CLASS C編)
Earthpowerあるってばよ指先忍者 / にょろも
 CLASS C優勝曲。BOFU2016でひっそりとデビューした後、BMSをいっぱい作る2019無名戦17を経て徐々に知名度を上げ、そして昨年のBOFXVIではかの名(迷)キャラクター・純子先輩とコラボするなど、勢いに乗りまくりのにょろもさん。「シリーズものはマンネリ化しやすく印象重視のA-1では不利」という弱点が不安視されたものの、蓋を開けてみたらこれまでの氏の作品から大幅にブラッシュアップされた本格派ユーロビートサウンド、「修行が足りんな」「Wang Changあるっしょ」「Earthpowerはあるし」「やったか!?(やってない)」といった迷言だらけのコミカルでストーリー性強めなBGA、タイトル通り地力配置中心のやりごたえ抜群な譜面とインパクトしかない要素が揃い踏みし、一躍話題に登りました。決して一発ネタでは終わらせない──という強い意志が感じられる作品です。
/ / ume
 ポップ・ロック系の歌ものBMSにおいて強みを持ち、最近のBOFではJ-Rockの普及活動を行っているベテラン作家であるumeさんがCLASS Cにまさかの参戦。今回の作品はミドルテンポのポップミュージックとなっており、ここ数年の作品に比べると落ち着いた雰囲気に仕上がっていますが、その安定のクオリティは健在です。譜面も低~中難易度中心のため、初心者の方にもおすすめ。曲名の「/」とは何を意味するのか…そんなことを考えながら世界観に浸ってみるのもいいでしょう。
 因みに中盤から女声のサブヴォーカルが入りますが、そこも含めヴォーカルは氏1人によるものとのことです。CSP氏といいqfeileadh氏といい、BMS界の男性ヴォーカリストは音域が広い方が多いですね…。
RoszA / くるやのぶ
 CLASS C準優勝曲。BMS界隈に定期的に現れる「ガバキック使い」の1人であるくるやのぶ氏が、今回も得意ジャンルで正面から仕掛けてきました。これまでの作品からさらにブラッシュアップされて勢いの増したガバキックサウンドは勿論、そのキックを楽しく叩ける譜面、そしてまさかのご本人の手による初制作とは思えないほど高水準なBGAと、これまでとは明らかに「違う」雰囲気を醸し出しています。やはりガバキックは「強い」──そんな感想を呼び起こす作品です。
calming patterns to soothe the mind / Lollipop, with respect to Alexandre de la Fontaine
 一昨年昨年と何かしら強烈なインパクトを参戦するたびに残していっているLollipopさんですが、今年も派手にやってくれました。ピアノ一本というシンプルな楽器構成でありながら、Black MIDIのごとく音符が敷き詰められた楽譜をそのまま弾かせるというとんでもない曲構成になっており、本人と思しき人が弾いている手元動画風BGAも相まってプレイヤーに強烈なインパクトを残し、指と腹筋を破壊しました。言うまでもなく超上級者向けの譜面が大半を占め、最も簡単な譜面(oiseaux sauvages)ですら☆7(その実態は☆9くらい)という好みが分かれそうな作品ですが、まさしく「BMS」という自由度の高い媒体でしか表現できないような遊び心あふれる作品であるとも言えるでしょう。
 そしてこの作品でついに氏はNot Airを勝ち取りました。昨年はGdbG入りも果たし、勢いに乗るLollipopさん。今後の動きにも注目です。
Rainy Bay / ウラボロシ
 Chiptuneを得意とされるウラボロシさんですが、今回は陽気なラテンジャズで参戦しました。タイトル通り海辺の情景が浮かぶような、夏らしい陽気で爽やかな曲調のジャズで、スクラッチパートやフルートやストリングスのソロが入るなど、目まぐるしく変化する展開で聴き手を飽きさせません。譜面はNORMALとHYPERの2種類で、どちらも中難易度寄り。演奏感を求めたストイックな構成になっています。


 イベント前後にBMS界隈を震撼させる事件が良い意味でも悪い意味でも相次ぎ、悪い方の影響で2HDBMSやBOFXVIIがあおりを受ける中、特に大きなトラブルもなく開幕、そして閉幕を迎えられ、イベントを通してプレイヤーや作者間の交流も新たに生まれたため、今回もイベントとしては大成功に終わったのではないかと参加者、そしてプレイヤーとしては思います。作者としても細かなアドバイスを貰えて作者間の交流も生まれ、プレイヤーとしてもある時は初心者とは思えない高クオリティな作品に驚き、ある時は初心者故作りがちな癖譜面に苦戦し、ある時は空気脱却のための盛大なネタに笑い、ある時は追っている作家の成長に驚く…と、無名戦は単なる初心者や空気作家脱却のイベントではなく、それ以上に意味のあるものになっていると私としては思います。
 イベントを開催していただいたMA2021実行委員会の皆様、そして主催のkei_iwataさん、素晴らしいイベントをありがとうございました。優勝した御三方、本当におめでとうございます。そして、私の作品でBGAを作っていただいたテキスト見木さん、ジャケットを描いていただいたMicelleさん、譜面を作っていただいたC4さん・Yosk!さん、テストプレイにご協力いただいたしらいしさんにこの場を借りてお礼申し上げます。何より、私の作品をプレイ・インプレしてくださった皆様に心より感謝します。

 さて、来年はどのような戦いが繰り広げられるのか、そして来年こそはTaWは空気脱却できるのか──。

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