※本記事は昨日に書いた記事の続きとなります。楽曲や譜面についてはそちらで語っているので未読の方は併せて読んでみてください。
さて、今回はBGAにかなり強いこだわりを持って作りました。いつもはそこまで語らない(というかブログ立ち上げて以降BGAについて記事で特に触れてない)話題ですが、今回はかなり補足が必要な内容になっているため、BGAに的を絞って丸々1つ記事を書こうと思いました。
本記事では、BGAの制作の裏話、そして世界観や裏設定、ストーリーの顛末を語っていこうと思います。
言うまでもなくBGAの内容を知らないと何が何だかわからない記事になると思うので、未視聴の方はまずはBGAをご覧ください(たぶん未視聴でこの記事読んでる人いないと思うけど)。プレー済みの方も再生しながら読むとより分かりやすいかと思います(露骨な再生数稼ぎ)。
①構想編
BOFU2017参戦以降毎年BOF系のイベントではBGAを自作している私ですが、今年もぜひやりたい、ということで楽曲と並行してBGAの方の構想も練り始めました。
昨年と同様シンプルな図形をリズムに合わせ動かす感じで行くことも考えましたが、それだけだと結局昨年の焼き直し、もしくはその劣化版にしかならないと思い、インパクトを残すためにはさらなる工夫が必要だと思いました。
そんな中、楽曲のタイトルが「 ( × v × ) 」に決まり、「この顔文字にひたすら追いかけられるっていうBGAもどこかコミカルで面白いのでは?」と思い、そこから具体的な内容決めが始まりました。
※話題は変わりますが、タイトル自体も当初は「XVX」とアルファベット表記でした。なんか面白みに欠けると思い現在の顔文字にしたわけですが、この変更がなければBGAのアイディアに結びつかなかったかもしれないことを考えると感慨深いですね。
結果的に昨年同様の追いかけられる系になったわけですが、音楽ゲームにおいて走ったり追いかけられるというアクションがグラフィック部分に入っている作品は商業・同人問わずかなり多く、音楽ゲームとの親和性を考えるとある意味必然の結果と言えるかもしれません。
そしてただ単に追いかけられるだけだと物足りない気がしたため、追いかけられる「理由」をつけるためにBGAに明確なストーリーをつけることにしました。
何らかの理由があり、顔文字は意地でも主人公を追いかけ、主人公は必死で逃げる。
そして最終的には逃げ出すが、ただのハッピーエンドではなく何かを残す感じにしたい。
このコンセプトを基に、後述のストーリーを作成し、そこに当てはまるパーツを1つ1つ足していきました。
②設定編
※ここまで書いといてアレですが、本作品は一応「ストーリーの結末は個人の解釈に委ねる」という形をとっています。「ネタバレで自分の解釈を台無しにしたくない!」という方はこのセクションは読み飛ばしてください。
以上の部分は( × v × )のreadme.txtに書いたストーリー部分の抜粋です。主人公は日常生活に疲れ、ゲーム世界への逃避を考えます。
そんな時、怪しげなアプリをインストールしてしまったがために彼はゲーム世界に取り込まれ、文字通り「エキサイティングな逃避行」をする羽目になる、というのが基本ストーリーです。
ストーリーの流れはreadme→B・N・H譜面のBGA→A・(^^)譜面のBGAとなっています。
結末についてはどちらもハッピーエンドともバッドエンドともとることができるものを入れました。
最終的に主人公は、前者では残機を使い果たしたところで目が覚め、日常生活へと戻っていきます。
一方、後者では残機を残してゴールしクリア、しかしその後どうなったのかはわからないという顛末を辿ります。
前者は所謂「夢オチ」で「ああ夢でよかった」と捉えるか、「日常に戻りたくないのに戻された」と捉えるか。
後者は「ゴールしたけれど何もなくゲームに騙されていただけ」と捉えるか、「日常から解放というある意味主人公の望んだ結末になった」と捉えるか。
捉え方次第で持つ意味合いが180度変わるようになっています。
一応作者の描いたストーリーとしては「日常からの脱出を求めたけれどもゲーム世界で酷い目に遭い、やっぱり日常でいいや、となったが、結局日常から逃れるためさらなるやり込みを求めてゲーム世界に戻り、その繰り返しの末に主人公はゲームをクリアし、ある意味最高の報酬『ゲーム世界への残留』を手に入れる」という何処か狂気をはらんだ感じのものになっています(自分で言うかそれ)。
後者のBGAを見れるのがオートプレーを使わなければA譜面を叩けるだけの実力者に限られる、というのが何気に「やり込みの末に見えてくる真実」という部分と一致していたりします。
また、BGA内で床・背景・主人公のアバターのピクトグラムを除く水色に発光しているものは全部ゲーム世界由来のもの、言い換えれば顔文字の体の一部のようなもので、その気になればすべて主人公を攻撃するための武器になる、という裏設定があったりします。
③小ネタ解説編
本作品にはかなりの小ネタを仕込み、それにより「コミカルの裏にあるシリアス」のようなものを表現しようと試みました。一応ここで解説しておきます。
①(共通)0:53~
ブロックだらけの空間に放り出される主人公。
元ネタは一応Minecraft。
②(共通)1:00~
背後から突然襲い来る巨大な顔文字。
元ネタはフリーゲーム「恐怖の森」。BGAの方は全然怖くないけど
③(共通)1:02~
何処かで見たようなレーン上を逃げ回る主人公。
元ネタはもちろんbeatmania IIDX、およびBMS。因みに降ってくるオブジェクトと実際に演奏することになる譜面は異なります。
④(共通)1:28~
×印の壁の間を突破する主人公。
元ネタはUndertaleのSans戦。因みに筆者はあれを一度も突破できたことがありません。
⑤(共通)1:39~
突然8頭身くらいの体格の良い姿になり突進してくる顔文字。
元ネタはネットミーム「走るガンガー」。Kirby-chanやESMじゃないよ!というかそれらの元ネタも多分ガンガーだよ!
⑥(A・(^^)譜面のみ)0:19~
降ってくる顔文字をかわす主人公。
元ネタは言うまでもなくテトリス、そしてそのネタ動画である「人間テトリス」。後者は割とグロい動画なので視聴の際はご注意を。
⑦(A・(^^)譜面のみ)0:22~
アイテムを取りつつ部屋の中を逃げ回る主人公。
元ネタはパックマン。
⑧(A・(^^)譜面のみ)0:26~
顔文字に出くわす主人公。
明確な元ネタはなく、RPGの典型的な戦闘画面。
⑨(A・(^^)譜面のみ)0:36
顔文字のダメージがカンスト。
元ネタはUndertaleGルート。
以上のような感じです。
readmeに書いたような主人公の憧れるゲーム世界の要素が、束になって襲い掛かってきたらどうなるのか?ということでいろいろ自分の思い入れのあるゲームの要素を入れました。
流石にSTG系やSRG系は相性が悪かったのと尺が足りなかったため泣く泣く削りました。場合によってはスペースイン○ーダーやラ○プラスっぽいのが入っていたかもしれません。
…え?ガンガーはゲームじゃないって?こまけえこたあいいんだよ!!!
こうして完成したBGAですが、インプレやYouTubeのコメントを見る限り割と好評だったようです。
作っている間にアニメーションがきれいに動かなかったり、視点変更がうまくいかなかったり、オブジェクト移動がかなり面倒だったり、リアルで人間関係が悪化し精神疲労から体調を崩して寝込んだりと色々大変で、しかもBGAの公開自体もBMS本体よりかなり遅れてしまいましたが、こうして評価されるとただただ嬉しい限りです。
改めてBMSをプレーしてくださった皆様、インプレをくださった皆様、YouTubeでBGAを見てくださった皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!!
さて、次回は裏で動かしていたプロジェクト(?)であるTeamXでの裏話について書き連ねていこうと思います。
※余談※
本作で散々暴れまわった( × v × )くんですが、どうやらまだ暴れ足りなかったらしくBOFoonXVの某作品に友情出演しているようです。懲りませんね…。
さて、今回はBGAにかなり強いこだわりを持って作りました。いつもはそこまで語らない
本記事では、BGAの制作の裏話、そして世界観や裏設定、ストーリーの顛末を語っていこうと思います。
言うまでもなくBGAの内容を知らないと何が何だかわからない記事になると思うので、未視聴の方はまずはBGAをご覧ください
①構想編
BOFU2017参戦以降毎年BOF系のイベントではBGAを自作している私ですが、今年もぜひやりたい、ということで楽曲と並行してBGAの方の構想も練り始めました。
昨年と同様シンプルな図形をリズムに合わせ動かす感じで行くことも考えましたが、それだけだと結局昨年の焼き直し、もしくはその劣化版にしかならないと思い、インパクトを残すためにはさらなる工夫が必要だと思いました。
そんな中、楽曲のタイトルが「 ( × v × ) 」に決まり、「この顔文字にひたすら追いかけられるっていうBGAもどこかコミカルで面白いのでは?」と思い、そこから具体的な内容決めが始まりました。
※話題は変わりますが、タイトル自体も当初は「XVX」とアルファベット表記でした。なんか面白みに欠けると思い現在の顔文字にしたわけですが、この変更がなければBGAのアイディアに結びつかなかったかもしれないことを考えると感慨深いですね。
結果的に昨年同様の追いかけられる系になったわけですが、音楽ゲームにおいて走ったり追いかけられるというアクションがグラフィック部分に入っている作品は商業・同人問わずかなり多く、音楽ゲームとの親和性を考えるとある意味必然の結果と言えるかもしれません。
そしてただ単に追いかけられるだけだと物足りない気がしたため、追いかけられる「理由」をつけるためにBGAに明確なストーリーをつけることにしました。
何らかの理由があり、顔文字は意地でも主人公を追いかけ、主人公は必死で逃げる。
そして最終的には逃げ出すが、ただのハッピーエンドではなく何かを残す感じにしたい。
このコンセプトを基に、後述のストーリーを作成し、そこに当てはまるパーツを1つ1つ足していきました。
②設定編
※ここまで書いといてアレですが、本作品は一応「ストーリーの結末は個人の解釈に委ねる」という形をとっています。「ネタバレで自分の解釈を台無しにしたくない!」という方はこのセクションは読み飛ばしてください。
朝6時半、目覚める。二度寝しそうになりながらもなんとか持ちこたえ、朝食を適当に済ませ、身支度をして家を出る。そしていつも通り人で溢れかえる駅のホームで電車を待つ。とあるアニメ映画の悪役のセリフがぴったりな光景だ。7時28分、電車が到着する。3分遅れだ。何が「この国の人は几帳面」だ。ブツブツ文句を言いながら、電車に乗り込む。移動中、特にやることもないためSNSを開く。SNSのグループには行きたくもない飲み会の告知が入っていた。どうせ断っても声のでかい同僚や上司が圧力をかけ、無理やり行かされるのだろう。朝から気が重くなるのでSNSを閉じ、ソーシャルゲームアプリを開く。巷ではオワコン呼ばわりされているらしいゲームだが、俺のこの窮屈な生活の中では貴重な安らぎを与えてくれる。ゲームをやっていて思う。ゲームの登場人物たちはいいよな。毎日がスリリングで、でも楽しくて、死んだとしてもコンティニューで生き返れる。巨悪と戦い、世界を救い、大地を駆け、空を飛び、パズルを解き、怪物を狩り、都市を探索し、自分の思うままにモノを作り、可愛い従者と旅をする。このクソみたいな毎日に比べて100億倍、いやそれ以上楽しそうだ。──ゲームの世界に逃避できたら──。叶うはずもない願いを思い浮かべながら、今日も俺は電車に揺られ、出勤する。──思えばこの日の俺は、疲れすぎて狂っていたのかもしれない──。スタミナ回復待ちの間に見ていた某大手掲示板サイト。その隅に表示されていた、普段なら見向きもしないような胡散臭い広告が、その日の俺には非常に魅力的に見えた。「疲れているあなたへ エキサイティングな体験を約束します今すぐ「X v X」をインストールしよう!」俺はその広告をタップした。瞬間、俺の視界は闇で覆われた。────どれくらい経っただろう。気が付くと俺は、無機質な感じの受付のような場所に立っていた。カウンターに人影。その人影は俺の方を向くと、機械的な声でこう言った。“ようこそ、X v Xへ。”
以上の部分は( × v × )のreadme.txtに書いたストーリー部分の抜粋です。
そんな時、怪しげなアプリをインストールしてしまったがために彼はゲーム世界に取り込まれ、文字通り「エキサイティングな逃避行」をする羽目になる、というのが基本ストーリーです。
ストーリーの流れはreadme→B・N・H譜面のBGA→A・(^^)譜面のBGAとなっています。
結末についてはどちらもハッピーエンドともバッドエンドともとることができるものを入れました。
最終的に主人公は、前者では残機を使い果たしたところで目が覚め、日常生活へと戻っていきます。
一方、後者では残機を残してゴールしクリア、しかしその後どうなったのかはわからないという顛末を辿ります。
前者は所謂「夢オチ」で「ああ夢でよかった」と捉えるか、「日常に戻りたくないのに戻された」と捉えるか。
後者は「ゴールしたけれど何もなくゲームに騙されていただけ」と捉えるか、「日常から解放というある意味主人公の望んだ結末になった」と捉えるか。
捉え方次第で持つ意味合いが180度変わるようになっています。
一応作者の描いたストーリーとしては「日常からの脱出を求めたけれどもゲーム世界で酷い目に遭い、やっぱり日常でいいや、となったが、結局日常から逃れるためさらなるやり込みを求めてゲーム世界に戻り、その繰り返しの末に主人公はゲームをクリアし、ある意味最高の報酬『ゲーム世界への残留』を手に入れる」という何処か狂気をはらんだ感じのものになっています
後者のBGAを見れるのが
また、BGA内で床・背景・主人公のアバターのピクトグラムを除く水色に発光しているものは全部ゲーム世界由来のもの、言い換えれば顔文字の体の一部のようなもので、その気になればすべて主人公を攻撃するための武器になる、という裏設定があったりします。
③小ネタ解説編
本作品にはかなりの小ネタを仕込み、それにより「コミカルの裏にあるシリアス」のようなものを表現しようと試みました。一応ここで解説しておきます。
①(共通)0:53~
ブロックだらけの空間に放り出される主人公。
元ネタは一応Minecraft。
②(共通)1:00~
背後から突然襲い来る巨大な顔文字。
元ネタはフリーゲーム「恐怖の森」。BGAの方は全然怖くないけど
③(共通)1:02~
何処かで見たようなレーン上を逃げ回る主人公。
元ネタはもちろんbeatmania IIDX、およびBMS。
④(共通)1:28~
×印の壁の間を突破する主人公。
元ネタはUndertaleのSans戦。
⑤(共通)1:39~
突然8頭身くらいの体格の良い姿になり突進してくる顔文字。
元ネタはネットミーム「走るガンガー」。Kirby-chanやESMじゃないよ!というかそれらの元ネタも多分ガンガーだよ!
⑥(A・(^^)譜面のみ)0:19~
降ってくる顔文字をかわす主人公。
元ネタは言うまでもなくテトリス、そしてそのネタ動画である「人間テトリス」。後者は割とグロい動画なので視聴の際はご注意を。
⑦(A・(^^)譜面のみ)0:22~
アイテムを取りつつ部屋の中を逃げ回る主人公。
元ネタはパックマン。
⑧(A・(^^)譜面のみ)0:26~
顔文字に出くわす主人公。
明確な元ネタはなく、RPGの典型的な戦闘画面。
⑨(A・(^^)譜面のみ)0:36
顔文字のダメージがカンスト。
元ネタはUndertaleGルート。
以上のような感じです。
readmeに書いたような主人公の憧れるゲーム世界の要素が、束になって襲い掛かってきたらどうなるのか?ということでいろいろ自分の思い入れのあるゲームの要素を入れました。
流石にSTG系やSRG系は相性が悪かったのと尺が足りなかったため泣く泣く削りました。
こうして完成したBGAですが、インプレやYouTubeのコメントを見る限り割と好評だったようです。
作っている間にアニメーションがきれいに動かなかったり、視点変更がうまくいかなかったり、オブジェクト移動がかなり面倒だったり、リアルで人間関係が悪化し精神疲労から体調を崩して寝込んだりと色々大変で、しかもBGAの公開自体もBMS本体よりかなり遅れてしまいましたが、こうして評価されるとただただ嬉しい限りです。
改めてBMSをプレーしてくださった皆様、インプレをくださった皆様、YouTubeでBGAを見てくださった皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!!
さて、次回は裏で動かしていたプロジェクト(?)であるTeamXでの裏話について書き連ねていこうと思います。
※余談※
本作で散々暴れまわった( × v × )くんですが、どうやらまだ暴れ足りなかったらしくBOFoonXVの某作品に友情出演しているようです。