Technological audio Works. 情報局

BMS制作時の裏話とか載せるブログ。

 皆様ご無沙汰しております。TaWでございます。

 いやマジで更新いつぶりだよとツッコミが入りそうですが(と思って見てみたらそんなに間は開いてなかった)、何とか生きてます。リアルで精神破壊されて1週間ほどお暇を頂いてましたが…。シーズン的に健康を害しやすいので、各位肉体精神ともにお気を付けください。

 さて、先日イラストレーターのmorphさんプレゼンツのBMSパッケージ、『Morphpack』が満を持してリリースされました。全作品のビジュアル部をmorphさんが手がけルゼさん、saaaさん、Kanata.Sさん、eiさんといった著名BMS作家が参加しているという労力と中身ともに半端ではないこのパッケージですが、なんと僭越ながら私TaWも参加させていただきました。
 改めて見てみるととんでもない面子とご一緒させてもらったな…と思います。言い換えれば一種のキラーコンテンツDLCみたいなものなので…。

 本記事では拙作『Metallic Red』の裏話や作ってみての感想なんかを語っていきます。




序. そもそもの発端編

 すべて話すとめちゃくちゃ長い(上に混み入った話になる)のでめちゃくちゃ端折りますが、Morphpackが動き出したのは一昨年末。もとは知り合いが多数集まるサーバーでのちょっとしたやり取りでパッケージを作りたいという話になったところからだったと記憶しています。その後、「知り合い限定」という条件で参加者の募集が始まり、専用のDiscord鯖が作られ、ゆるいながらも着実に企画が動き出しました。
 で、TaWはありがたいことにmorphさんとの接点があったことこの手の企画への参加に興味があったこと、そして何より自分の作品が別の人の作品との間で化学反応を起こすのが楽しみだったこと(morphさんがこのパッケージでやりたいことの1つとして大きく取り上げていたのが楽曲の擬人化のため)から参加を決めました。あとmorphさんのイラストが良いので…。ぶっちゃけ最後のが結構な割合を占めてる気がしないでもないです。



1. 楽曲編

 これも大元を辿るとそこそこ長い話になるため多少端折ります。

 いつものテクノは意外性や面白みがない(擬人化されたらどうなるかは結構気になるところではありますが)と思ったため除外し、その時点で書きたかったジャンルを絞ってみた結果Big Beat方面とEurobeat方面に行きつきました。
 正直なところ迷いました。もともとmorphさんがロック系統やDrum'n'Bassといった重厚かつ硬派な方面を好んでいるということを知っていたため、morphさんの嗜好を汲み取るのであればBig Beatの方が良い、でもその時点で気持ちの上ではEurobeat側に傾きかけていてこちらも捨てがたい、どちらを取るべきか…と思ってご本人に相談してみることにしました。
 すると、「キラーパス上等な企画なので好きなようにやっていいですよ(要約)」という返事が返ってきたので「じゃあユーロ方面にします!(即答)」ということで作るジャンルはEurobeat方面になりました。
 「morphさんにボンキュッボンで体に無駄にフィットした服着た姉ちゃんが似合いそうな曲投げて果たしてどうなるのだろうか(補足:氏はその手のキャラクターがあまり好きではない印象がある)」という不安はありましたが、化学反応なら結果が見えない方がいい!ということでこちらは楽曲に集中することにしました。
 その後、とある理由でジャンルをSpeed Raveに決定、試行錯誤しつつも昨年の6月ごろにはラフを書いてmorphさんにwipを確認してもらいました。

 …このままトントン拍子で曲ができていたら締切(当初の予定では昨年の11月一杯が締切でした)に大きく余裕をもって楽曲を提出できるはずでした。ところが、ラフで提出したリフ(※ダジャレではありません)の先が全く思いつかず、その間BOF:NTAnother B.J.Cupの方のタスクも詰める必要があったため致し方なくこちらの作業は凍結、さらに昨年9月は私がコロナに感染してしまい、本格的に作業が進んだのは着手から4ヶ月後の昨年10月に入ってからでした。因みに本格的な作業開始後により良い展開を思いついたため、6月時のwipはあっさり没となりました。作り始めてからはそれなりにスムーズに作業が進み、最終的に一次締切に楽曲は間に合いました。つまりBMSは間に合ってません。ダメじゃねえか!!



 BMSをプレーした人、楽曲を聴いた人から「RedでSpeed Raveってことはやっぱり某清水さんと某前田さんの合作意識してるんですか?」とほぼ毎回聞かれるのでこちらで明言しておきますが、言うまでもなく例の曲リスペクトです。やっぱり音ゲーから音楽やるようになった身としてはこういうの作ってみたいじゃない?
 まあ、これ以外にも理由は別にある(というか話が長くなるのでメインの理由は今回割愛した)のですが、それについてはいずれそう遠くない日に語ることになるかと思います。

 Speed Raveを作ってみた感想としては、思いの外リファレンスが少ないです(音ゲー発ジャンルだと思われるしそれはそう)。本家でこのジャンルを銘打っている楽曲は殆どNAOKI氏かTatsh氏の作品であるため、視野を広げてCranky氏やMAX氏の楽曲も聴いて、それを自分なりの作風に落とし込みました。
 ELECTROSHOCKの時にも思ったことですが、創作ジャンルを継ぐことは先人の模倣だけで終わらせることなく、自分なりのテイストを盛り込んで、最終的に自分のものにするまでがセットである(と考えている)ためそこそこ難易度が高いです。ただ、音ゲーで育った人間として、音ゲー発の音楽ジャンルをただの音ゲー内部のネタで終わらせることなく、自分なりの形でインプット→アウトプットしていくのは今後もやっていきたいと思っているため、まだまだチャレンジを続ける所存です。



2. キャラクター編

 ※morphさんが自ら解説記事を執筆されているので、詳細はそちらをご覧ください。以下はただのTaWの感想と好き語りなのでmorphさんの記事を読んだ方が5億倍良いです。

 そして楽曲提出からほどなくしてmorphさんからキャラクター画像のラフが送られてきました。
 「全身レーシングスーツに身を包んだメカメカしい感じの兄ちゃんか、はたまた本当にボンキュッボンの姉ちゃんが実装されてしまうのか…」とワクワクしながら画像ファイルを見てみると、猫耳ヘッドホンを装着した活発そうな女の子が(※画像実物はmorphさんのnoteをご覧ください)。まず自分では思いつかないタイプ(と設定)な上に楽曲の雰囲気にもしっかりと合致しているため、「流石曲擬人化のプロ、やることが違う…」としばらく余韻に浸っていました。こんな予想外の化学反応が起こるから創作はやめられないぜ!!



3. 譜面編

 譜面はNHAを自作、発狂差分と14鍵を外注しました。
 作るうえで絶対にこの配置をやりたい!みたいなものは今回はなかったため、ゲーム性と押しやすさのバランスを意識しながら自作分は配置。上位難易度についてはアクセントの効いた譜面に定評のあるSANYさんに、14鍵については過去にTaWのBMSでDP差分を制作した経験のある人ということでしらすさんにお願いすることにしました。
 そして、どうせなら第三者の目を通して難易度査定やプレーしやすさ云々を確認してもらおうということでこれまたお世話になっている方であるF.Wynndさんに確認を依頼。結果、F.Wynndさんからの意見も参考に配置を見直し、最終的に出来上がったのが現在の譜面です。さらにサプライズで上位難易度の追加譜面まで制作していただいて本当に至れり尽くせりでした…。
 御三方とも本当にありがとうございました。足を向けて寝られません。

 蛇足要素(反転)→因みにすべてが終わった後に声ネタの音切りの不自然な点(具体的には"1,2,3,4,5,6,Do it !"の最後の部分だけ8分ではなく16分で切られている)に気づいたのですが、まあこういうリズムもありだよね?ということでそのまま通すことにしました。次この声ネタ使う時は全部8分で切ります…。



 ゆるい雰囲気でありながらも参加メンバーそれぞれが自分なりの好きな要素をこれでもかと詰め込んだ結果、非常に濃厚なパッケージ企画になりました。改めて、参加してよかったと心の底から思える企画だったと思います。morphさん、楽しい企画をありがとうございました。
 言うまでもありませんが、パッケージにはTaWの作品以外にも高クオリティなBMS作品が17作品収録されています。ジャンルや方向性もそれぞれの色が出ておりバラエティ豊かで、さらに全作品漏れなくmorphさんデザインのキャラクターイメージが設定されています。
 未ダウンロードのそこのあなた、今すぐダウンロードするんだ!!!

 皆様お久しぶりです。TaWでございます。最近全然記事書けてないな…。

 さて、今年も大型音系同人即売会「M3」の開催時期が近づいてまいりました。今回は4月28日(日)の開催となります。
 そしてこんな記事を書いている時点でバレバレですが、昨年に引き続き今年もTaWはサークル側で参加します!!

 昨年は1stアルバムを発表させていただきましたが、有難いことに今年も新譜を発表できる運びになりました。

 頒布物リストは以下の通り。

① 【新譜】Project Arcadia -プロジェクト・アルカディア- 
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↓【クロスフェードはこちら】↓



②【旧譜】TECHNO-LOGIC



③【委託】Song


 スペースは第二展示場2階-09a!当日はポスターも用意するのでたぶん遠目に見ても分かると思います。
 近くには大物音ゲー作曲家さんのブースが多数ありだいぶプレッシャーがデカいですが、来ていただけるだけでも非常にうれしいので、何卒よろしくお願いします。



※  ※  ※



 アルバムの宣伝自体は別の場所で散々しているのと、曲の裏話とかのライナーノーツ的なのは全てが終わってからやると決めてるので、ここから下は当日の注意事項等を書き連ねていきます。

  • 当日のスペースは第二展示場2階のサ-09aです。流通センター入ってから右側の建物です。昨年とは違うので要注意。

  • 当日はスペースにTaWとヘルプの大前司氏がいます。ただ、お昼前後辺りにTaWがCDを買いに行ったりあいさつに回ったりするために30分ほどスペースを留守にします。
    離席時はX(旧Twitter)及びBlueskyで報告するため、「あいついねえな」と思ったらXかBlueskyをご覧ください。

  • 今回のお品書きは以下の通りになります。
    - Project Arcadia -プロジェクト・アルカディア- (TaW新譜) ¥500
    - TECHNO-LOGIC (TaW旧譜) ¥1,000
    - Song(大前司様より委託) ¥1,500
    - 大前司アクリルスタンド&免許証ICパスケースセット(大前司様より委託) ¥1,500

    また、TaW新譜『Project Arcadia -プロジェクト・アルカディア-』にはデジタル版のダウンロードコードが付属します

  • 例の感染症対策(とTaWがそもそも貸し出し用のを持ってない)のため、スペースには試聴用端末やヘッドフォン等を設置しません。CD試聴コーナーをご活用ください。
    ただ、試聴リンクのQRは設置するので、環境がある方はご自分の端末で試聴できます。

  • 取り置きは承ります。Xの告知ポストへのリプライや当ブログのコメント欄に書いていただけると幸いです。

  • 開会直後の5千円札、1万円札でのお支払いにつきましては、申し訳ありませんがお断りさせていただく場合がございます。

  • 差し入れについてですが、できれば荷物を増やしたくないと思っているため、申し訳ありませんがお断りさせていただきます。

  • 混雑時のスペース前での長時間の雑談等はご遠慮ください。とは言え、話しかけていただけるだけでもTaWはめちゃくちゃ喜ぶのでお気軽にどうぞ。

  • 撤収は終了30分前辺り(15:00~)を予定しています。



  というわけで当日よろしくお願いいたします~~~~!!!

 皆さんこんばんは。なんか気づいたら流れで仕事が納まってたTaWでございます。今年も年末は恒例のRTA in Japanを見ながらのんびり過ごしております。走者の悲鳴からしか得られない栄養があります

 さて、今年もなんだかんだであと1日ちょいということで、昨年に引き続き1年間に作ったBMSの振り返りをしていこうと思います。でも のこっているよ(個別制作後記) 冗談抜きに今年は個別の制作後記1本も書けてないんですよね…遅れてもいいから書かねば…
 今年制作したBMSは7本(厳密にはもう1本作ってますが公開は来年。続報を待て!!)。例年10本ペースで作れているのでちょっと少ないです。まあアルバムとか作ってたし、無名戦とかにも出なかったから多少は致し方なし。

Metallic Blue (BMS Edit.)(from BMSをたくさん作るぜ'23)


 4月のM3で頒布したアルバムから先行公開。あくまで「アルバムからの移植」なので「BMS曲」としての扱いではありません(アルバムの特設サイトでもこの曲は新曲扱い)。AC音ゲーとかでもアーティストがアルバム出した記念に1~2曲くらいアルバムから曲が入るやつが以前ありましたが、あれのイメージです。
 …この数か月後、Zrisさんによるイベント『Let's BMS Edit !』が行われたので、そちらで出した方がよかったかもしれません。ただ、楽曲・譜面ともに手を抜かずに、何よりも楽しく作れたので後悔はありません。
 

blue ray(自主制作)


 MUMEI Academyが終わってちょっと経った頃に公開したイベント外BMS。因みにその頃界隈は新進気鋭のBMS作家・メスガキに分からせられたい氏主催のイベント『メスガキにわからせられるBMS』で盛り上がっていました。メスガキに分からせられなかった男
 ちょうどMAでHYPERTRANCEが流行っており、作風的にかなり好みだったことから自分でも作ってみたいと思って自己流の解釈も加えて実際に作ってみたらいつものTaWトランスになりました。結果的にですがMetallic Blueの弟分みたいな感じの扱いに(自分の中では)なってます。この手のエナジェティック成分のある音ゲートランス、今後も作っていきたいですねえ…。


Nebul@ (from Another B.J.Cup #03:CYBER)
 

 もはや隠す気がないとさえ言われた偽名・Darknoid名義2作目。前作はNeo 80'sな感じのエレクトロ成分が強めでしたが、今作はサイバーパンクで殺伐としたディストピアチックな近未来を強くイメージした、重厚なベースミュージック成分強めの作風で勝負しました。毎度毎度お世話になっている古氷さんによる世界観の解像度が高すぎるBGAも必見です。
 正直なところ小規模なイベントゆえにうまく立ち回れば優勝も夢ではないこと、それでいつつもB.J.Cupという伝統的な由緒正しいイベントのシリーズなので中途半端な作品は出せないこと、以上二点を念頭に「絶対優勝してやる」という強い思いで制作した作品です。結果は3位と微妙でしたが…。やはり音ゲーコアには勝てんのか…。
 因みに、そう遠くないうちにこの曲周りの続報があるかもしれません。要チェック!


dilaton(from heavysick ZEROでBMSやる会5)
 自身初となるリアルイベント公開のBMS。後にpupulyにて配布を開始しました。
 予てからチャレンジしたいと思いながらなかなかチャレンジできていなかったジャンルであるTECH DANCEに挑戦した作品です。テックダンスというジャンルがかなり拡張性の高いジャンルゆえに最初はなかなか「これだ!」という感じがつかめずに苦戦しましたが、なんとか自分なりの解釈を見つけてアウトプットに成功しました。まあイベントでのお披露目は散々だったんですけどね…。


RiZiNG ATTACK(from BOF:NT THE BMS OF FIGHTERS : NT -Twinkle Dream Traveler-)
 

 毎年お馴染みBOF。今年は「攻撃性」をテーマとしたチームで出場、TaWは雷属性担当でした。因みにFS枠のくるやのぶさんと属性がかぶっちゃったのは内緒。
 TECH DANCEと同じく予てから作りたいと思っていたジャンルであるFREEFORMに挑戦、作り慣れていなかったジャンルであることもあり、かなり制作に時間がかかっています。あと言うまでもないですが音切りがめちゃくちゃ難しかったです…。定義数が足りない…。
 大好評だったBGAはMUSH.Tさんに作っていただきました。また、譜面のうちBLACK ANOTHERとINSANEはここ数年お世話になりっぱなしなLennonさんに作っていただきました。因みにこちら2つの譜面をもってLennonさんは譜面作家を引退されるとのこと。未プレイの方で腕に自信のある方はぜひやってみてください。

 Nebul@とRiZiNG ATTACKについては後日個別記事を書く予定です。細かい裏話や反省等はそちらで触れようと思っているので、もう少々お待ちください…。


ピンポンダッシュ(from BOFOON:NT -Twinkle FOON Traveler-)
 やめようね!!


techno-pain(from BMSをたくさん作るぜ'24)
 つい昨日公開したての新作。当初は全然別の作品で出る予定だったのですが、色々と複雑な事情が発生し出すに出せなくなり、急遽こちらを制作しました。多分かなり粗が目立っている気がしていて自分でも合格ラインに達しているとは言い切れず不本意な点も残っていますが、「相当無理して作ったんだろうな〜」とか思いながら寛大な心でプレイしていただけたら幸いです。あと制作期間ギリギリでキラーパス飛ばすのは正直やめてほしい…。


 来年はBMSイベントが例年以上に目白押しで多忙を極めそうですが、どうにか死なない程度に頑張っていきたいです。あと何より制作自体を楽しんでいきたいですね。ドス黒い気分で作品作っても碌なことにならないんで…。
 あと偽名とかコピーとか含めて制作したBMSの総数が50作を突破したみたいです。こちらも記念に何かやりたいですね。

 というわけで皆さま、良いお年を!

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