こんばんは。TaWです。(例によって書き始めたのは昼ですが…。なお夜までかかってる模様)
 年度末ということで、最近はリアルがめちゃくちゃ多忙続きで結果精神と身体両方をやられて現在静養中です。社会人はつらい。
 さて、前置きはこのくらいにして本題に入りましょう。
 先日(2020.02.03〜02.28)BMSイベント「第三回BMS衆議院選」が開催されました。そして終了後の3月4日に開票結果が発表され、個人スコア優勝は黄泉路デヂーモさんの『クエンさん*ガバメント』、そして第3代BMS内閣総理大臣はポップス党のqfeileadhさん&kei_iwataさんが就任しました。おめでとうございます!!(総理大臣2人ってこれBMS界はおろか現実でも初めてでは) 特にqfeileadhさんとkei_iwataさんについては2020年の様々なイベントで好成績を残しており、某氏曰く「2020年は岩田兄弟の年」ということだったので図らずともその年度末をきれいに飾った形になりますね。

 そして、拙作『( ¥ ∀ ¥ )』は…

 117作品中39位でした。
 順位としてはギリギリ上位3分の1辺り、選挙結果も当選ということで安堵しております。やっぱり登録番号早かったのが効いたかな?
 本記事では例によって衆議院選の作品の裏話やBGAの小ネタ解説、あと非公式ですが裏で開催されていた偽名当てダービーについて書いていきます。お時間のある方は少々お付き合いくださいませ。
Among Usにハマってて書くのが遅れたのはナイショ


①BMS編
※この項目についてはBMSのリドミの方で結構語ってしまっているので、内容が結構被ってます。開始からいきなりそんなんでいいのか
 もともと私は第三回BMS衆議院選に出馬するのにあまり乗り気ではありませんでした。党立てるのは怖いし、かと言って出れそうな政党はないし、直前にBた作はあるし、そもそもBOFXVIの結果が散々でクオリティ方面の自信を無くしていたしで「後にはA-1も控えてるし、たまにはインプレイヤーとしてだけの参加もいいかもなー」とか考えていました(現にBOFXVI終了直後のツイートで衆議院選出馬を諦める旨を話してたりする)。
 しかし、直前に興味本位で「( × v × )の続編があるけどBMS化してほしい?」というアンケートをTwitter上でしたところ結構な票が集まり急遽BMS化が決定、出すイベントを考えていたところで社会人としては同期に当たるSetca.さんとNASAさんが衆議院選に名乗りを挙げていたため、「同期が頑張ってるなら自分も黙ってられん!」と思って衆議院選出馬を決めました(結局お二方とも多忙で出場を断念されていますが…)。出場するにあたり、仮に出れなかったとしても党の成立に影響が出ないところを…ということで無所属を選択しました。後述する経緯から、コンセプト的に近かったのは冷飯党だったようですが…。漢は黙って、無所属!!!
 楽曲自体の初出は勿論今回の衆議院選ではなく、昨年5月に開催されたエアコミケにて頒布されたOX-project様のコンピレーションアルバム「SUPER EXTREME ULTRA VERY GOLD」です。「金ピカをテーマにした猛烈に頭が悪そうなコンピ」をコンセプトとしていたため、金ピカ→成金趣味→バブル→ジュリアナテクノ…という1人マジカルバナナの結果ジャンルはRAVE系で、ならば同じくRAVEで勝負した拙作『( × v × )』のテイストを入れて勢いでガンガン押していく感じで、脳内イメージとしては件の顔文字が走るガンガー化してこちらに突進してくるイメージで…という経緯で作られました。また、作るにあたってバブル的なテーマを持つ本家GOLDに収録されていた楽曲を何曲かリファレンスにしていたりします。
以下リファレンス曲一覧(反転)
The Five / Cranky
X-Rated / SADA
METALLIC MIND / DJ TECHNORCH
Ⅹ↑Ⅹ↓ / DJ TECHNORCH
R4U / Cranky vs NAOKI
 当初はBMS化を想定していなかった楽曲のため、アルペジオ素材やオートメーションがあちこちに使われており、BMS化は少し面倒なことになりました。結局、オートメーション部分は立秋さん作の音切りツール「プナイプナイえんそう」で手切りし、アルペジオ部分は一部は削除、大半は泣く泣くBGM化しました。また、原曲を聴いてみて「音ゲーに入れるとしたら少し音が少なくて寂しいし、ビルド後のパートがスカスカで殺風景だな…」と思ったので音を少し増やし、前半パートにはラップ素材を入れて茶を濁し賑やかにしました。
 あとBMS化に当たり音量を底上げし、ドラムとオケヒの音圧を上げたりしてます。この過程が甘かったのか、インプレでバリバリ突っ込まれてますが…。
 そして編曲とBMS化は思いの外スムーズに進み、譜面制作に入ったのですが、ここで「どうせなら発狂難易度も欲しい!」という欲が浮上。曲のテーマといい、この男、強欲である。Twitter上で募集をかけたところLennonさんが反応してくださり、発狂譜面を作っていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
 譜面はシリーズ前作が高難易度に偏っていたので中難易度くらいでまとめるか〜とか思ってましたが、最終的に高難易度気味になってしまいました。大体縦連打と坂のせい。自分の担当分は後半の配置について結構突っ込まれたので、その辺はまた後述します。
 そして、比較的余裕のあるスケジュールで登録初日を迎え、1番は取れなかったものの3番と党のコンセプトがない関係で後回しにされるとなかなか票が伸びにくい無所属作品としては結構良い感じの位置につけました。ついでにこのタイミングでMF3及びBた作で自分が直面した謎エラーの原因が発覚したのですが、それはまた別のお話。早い登録番号を取れたのはアドバンテージとして大きかったと思います。


②BGA編
 こちらについても当初は当然のことながら映像なんてつけていなかったわけで、正直映像を入れようかギリギリまで迷いました。『( × v × )』では一応ストーリープロットを書き、要素を整理した上である程度の期間を設けてしっかり作り込んだけれど、今回はストーリーを練る余裕も素材を手描きして組み合わせる余裕もあまり無い、でもあの曲の続編的なテイストで作った以上中途半端なBGAは付けたくない…と葛藤した末、使える素材は使って手間を短縮しつつ、こだわれるところに手間と時間を割いて全体的なクオリティの底上げを図ることにしました。
 前作で手描きした素材が色々改変が効いたのが大きかったですね。主に走る( × v × )くんBB
繰り返しパートについてもPixabayでモロそれな素材があったので、少々色調補正をかけた上で有り難く使わせて頂きました。Pixabayは偉大。KeiuOさんが愛用する理由がわかります。
 また、前作はコンセプトの関係で色々なゲームのパロディをBGA中に入れましたが、今回はノリと勢いで思いついたものを手当たり次第ぶっ込みました。 某エ◯ゲかな?言うまでもなく今回はストーリー的なのはないです。
 BGAの元ネタとしては以下の通りになります(再生時間はYouTube版基準)。

(0:51)シリーズ前作『( × v × )』のBGAの一部。入れたことに関して特に意味はありません。
(0:54)ネットミーム「Party Parrot」。コロナの自粛期間が始まったあたりでなぜかやたらと流行ってましたね。\OTNTN/
(0:57)最近巷で流行中のゲーム「Among Us」の追放シーン。かく言う私もハマってます。
(1:03)BOF2008のDOT96さんの作品『SAMBISTA』のBGAの右下。それにしてもあのおじさんノリノリである。
(1:09)三代目J Soul Brothersの楽曲『R.Y.U.S.E.I.』のダンス。所謂ランニングマンですね。そもそも似てないのは禁句。
(2:23)振り向き厨。jubeatで高難易度に突撃した時にマッチングに当たらずシングルプレイになった時の悲壮感を表すのによく使われてました。最近はマッチングの楽曲縛りが無くなったので逆にレアケースみたいですが。
(2:23)爆発オチ。まあ終わりに困った時の定番です。
 BGAについてはかなり好評でした。フラッシュが眩しすぎるというインプレもありましたが、一応仕様です。とは言え、その後PABATの作品のBGAを作っていた時に作者本人が気分を害したため、ある程度その辺りへの配慮は必要だなと思いました。


③反省編
 で、多少騒動はあった気はするけど評価期間が終了し、結果が発表されたわけですが、作り込みが少々甘くなってしまい、作品自体も無所属から出馬(=コンセプト的な明確な色が出しにくいので埋もれやすい)したため当選できるか正直あまり自信がなかった自分としては「よく当選できたな…」と嬉しい反面正直驚きました。やっぱり登録番号のアドバンテージが効いた感じですかね?
 今回は楽曲よりも譜面に対する突っ込みが多かった気がします。
・音量が小さい
 チラホラありました。もともとコンピの2mix基準で音量を設定し、BMS化に当たって全体の音量を底上げした感じなので粗が出たのかもしれません。自分が聞いた感じだとあまり小さく感じなかったので、他の作品の音源と聴き比べるとか、そもそもミックスを見直すとかの努力が必要だと思いました。
・ラス殺しがエグい・アレで11はない
 多分一番多かったであろう突っ込み。インプレ返しや公開直前のTwitterでも書きましたが、アレでも一応手加減はしました。期間中何度も他媒体で書きましたが、当初は同梱したTRUE ANOTHER譜面の最後の部分が入る予定でした。しかし、予想以上に密度が上がり過ぎてしまったため、流石にこれ11で出したら怒られるな…と思い、該当部分を丸ごと作り直したのが今のANOTHER譜面です。ただ、アレでも難しいと結構突っ込まれ、実際にBMS Score Viewerで開いて全体を通して見てみると、自分でも流石にこれはやり過ぎだと思いました。坂を76421にするとか、縦連打の本数を減らすとか、皿絡みを減らすとか色々やり方はあったと思うので、同一譜面中で急激に難易度曲線が変化するタイプの譜面を今後は避けるように努力します。でも縦連打についてはあの曲構成だと入れる一択だったと思うので、入れたこと自体は後悔してません。
 一方、賛否分かれそうだと思ったのでTRUE ANOTHERだけの要素にしたラップ皿は予想以上に好評でした。
・リード音がショボい
 これもそこそこ多かったインプレ。これでも2種類のリードをレイヤーしてるので厚みは出したはずなのですが…。レイヤーするリードの種類とか音の比率とかも関係してそうです。
・声ネタが浮いて聞こえる
 BMS化に当たって大幅に増やした要素である声ネタですが、これにもメスが入りました。ただ、これに関しては元のサンプルパックの音源をBPM同期して軽いリバーブをかけて貼っ付けただけなので、絶対処理が甘かったと思います。また、自分が今まで殆どヴォーカル曲を作ったことがないため、適切な処理が分からなかったのが直接の原因だと思います。こう言った問題の回避のためにもヴォーカル曲を作ってその辺の処理を詰めてみる必要があるなと思いました。でも作詞で躓いてるのでそれ以前の問題な気もする

 このところ合作相手の知名度や登録順のアドバンテージで結果的にインプレ数が伸び、物量でスコアの量増しをしてることが多いような気がするため(まあスコアが全然伸びないよりはずっといいですけど)、やっぱり音のクオリティ上げないとなーと思う今日この頃です。ミックス難しい…。


④偽名ダービーの裏話
 さて、本記事で一番語りたい部分に入りました。これ以前の内容は忘れてもいいです。いいのかよ
 以前よりこの界隈では偽名戦やBOF等での偽名チームの存在により、偽名当てイベントが公式非公式問わず行われてきました。現に衆議院選の直前に行われていたイベント「”Nancyatte” A-1 ClimaX」が実質偽名戦でしたし。で、今回の衆議院選にも偽名と思しき方々が参加表面時点で結構いらっしゃったわけで、これまでの例に漏れず偽名当てダービーが開催される運びになったようです。
 当初、私は偽名ダービーに名乗りを上げる予定はありませんでした(またこのパターンか)。BMS界隈に来て早3年、そこそこ界隈についての知識は増えてきたけれども星の数ほどいるBMS作家の中から作品の持つ雰囲気やファイル名の付け方、音源等の特徴で偽名作家の正体を割り出すのはまだ厳しいだろうと思っていたためです。ただ、配信で作品の特徴について触れたり、会場のコメントを読むうちに何名か正体が絞れ、「これもしかしてワンチャンいけるのでは?」と思ったのと、主催から「このままじゃタイマンになるから誰か参加してくれ」と悲痛な訴えがあったため、運試し半分実力(?)試し半分で参戦することにしました。
 その後自分以外にも名乗りを上げた人がいたようで、主催のタイマン状態は無事(?)回避され、後は期間終了を待つだけとなりました。
 そして衆議院選投票期間終了から約1週間後、結果が公表され、偽名ダービー優勝は主催のどむどむこと空読無 白眼氏でした。やっぱり偽名当てのプロ、的中率が半端ない…というかお主も偽名参加してたんかーい!!(何となく予感はしてた)
 自分はというとノミネート18人中5人、的中率は27.8%で順位は下から3番目でした。
 一部サービス問題や正解バレバレパターンもありましたが、猿トランス党2人を当てられたのは個人的にデカいと思います。ただあとちょっとで真実に迫れるところまで到達していながら早々にその可能性を切り捨ててしまっていたのが結果で発覚しているため、詰めの甘さが見事に露呈しました。
作曲も譜面作りも偽名当ても詰めが甘い
 以下、偽名当てで自分が考えた経緯とかの詳細を書きます。無い知恵と知識を振り絞って孤軍奮闘した(愚者の浅知恵とも言う)男の一部始終をご覧ください。

・偽名作家の正体を探るに当たって
 まず、偽名を使うということは大体の場合ある程度の経験者がサプライズ目的でやっていることが多い印象があります。ということで、衆議院選に出馬表明をしていない人である程度経験があり、衆議院選にこっそり作品を出していそうな作家さんを独断と偏見でピックアップすることにしました。以下そのリストです。(敬称略)

梅干茶漬け
翡乃イスカ
はがね
Sound piercer
AYhaz
Sakamiya 
shimizushi
Nego_tiator
daisan
ROKINA
Yu^ta
tcheb
kooridori
hugepulse
空読無 白眼
K4Y5

…前回の偽名党の影響受けすぎだろ!というツッコミはともかく、チームで動いていなさそうな偽名作家さんはこのリストから絞ることにしました。

・猿トランス党員全般を絞る経緯
 衆議院選で一際謎に包まれたオーラを放っていた…かどうかは分かりませんが、第二回の偽名党に当たる枠として注目されていた猿トランス党。結局「音ゲートランスへのリスペクト」というコンセプトの党だったようですが(猿トランス党自体の裏話については党員の方が書かれたこの記事が詳しいです)、sukuramu42さん以外の徹底した正体隠し、図らずともTrance党との対決が実現したこと、そもそも猿トランスって何だよ…と独特の存在感を放ち、偽名当てダービーにおいても特に注目枠になっていたような気がします。
 で、彼らの正体を探る上で、自分は唯一正体を明かしているsukuramu42さんが鍵になると考えました。前回の偽名党然り、BOFの偽名チームの多く然り、偽名チームは大体身内やコンタクトが比較的容易く行える間柄で組まれる傾向にあります(WWのエイリアン陣営のように運営による選抜が行われたり、中心人物が行動力の化身みたいなスペックを持っている場合はそうとも限りませんが…)。ということで、まず自分はsukuramuさんの身近な人として可能性が高そうな無名戦12勢を探ってみることにしました。
 ところが…いつものことですが無名戦にはそれなりに多くの人が参戦される上、留年して翌年参戦する人もいる、さらに無名戦に出たっきり界隈から離れてしまったり、名義を変更してその名義での活動を主とするようになるケースもあり、とてもではないが絞りきれず、また5年も経てば作風や音の感じを思いっきり変えている人も多いだろう、ということで12勢から絞り込みを行うことに関しては諦める方向にしました(ここでもうちょっと粘れていれば出場頻度の高めな人で目星をつけた場合、特定までは行かずともメンバーの大体の絞り込みまではいけた可能性があるため正直かなり悔しいです…)。
で、人脈的な絞り込みが無理なら最近の作品で近そうな作風の方、尚且つイベント出場頻度高めな方で絞っていき、最終的な答えを出すことにしました。
・Marmoset
予想:daiki* 正体:NA7
 まず1人目、某強欲曲のパロディで会場を沸かせたMarmosetさん。元ネタがkors k氏の楽曲のため、最近の作品でその手の音を出してる人として自分の中で認識があったdaiki*さんがそれっぽいな、と思ったためそれをファイナルアンサーとしました。当初はここまで元ネタ再現するとなるとxystさん辺りも可能性ありそうだな…と思ったのですが、xystさんならどちらかというと厨二チックな音ゲーコアを書いてきそうな気がしたので候補から外しました。
・DJ Aye^2 & VJ Giraffe
予想:shimizushi & 八重幸 正体:Re:gats& & MUSH.T
 宇宙を思わせる透明感のあるトランスで勝負してきたDJ Aye^2さん。アイドルという設定のようでしたが…。
 宇宙をイメージしたトランス…と聞いて思いついたのがshimizushiさんでした。Trance系強いし、Trance党に名前ないし、もしかしたら…と思ったのでそれで提出。BGA担当についてはメカっぽいイメージ、三角形で作られた球体という要素がそれっぽいということで八重幸さんと予想。
正体が明らかになった時、Re:gats&さんと言えばプログレハウスの印象が強かったのでこの手の曲も書けるのか…と驚きました。
配信中にアイアイの生息地について「南米マダガスカル」とかいうクソみたいな間違いをしてしまったことはナイショ
・DJ マンドリル
予想:KV.S 正体:tanacoro
 疾走感のあるユーロビート要素がまさに”Drive”な感じだったDJ マンドリルさん。実を言うと猿トランス党で一番正体の特定に苦戦したのがこの方です。ユーロビート勢は軒並みユーロビー党で出てしまっているし、かと言って事前に候補に挙げていた人の何れの作風にも当てはまらない、せいぜい正体が探れそうな要素としてはリドミの内容的に日本人であることはほぼ確定だろう、という程度…。
結局、過去のBOFで似た作風の作品を制作していたKV.Sさんということにしましたが、正直当ててる自信は1ミリもありませんでした。現に外してるし。
 正体を見てみると、確かにtanacoroさんはBOFで『Dark Sky』というユーロビートを過去に発表されているため、この路線は久しぶりだけど納得できると思いました。
・Nycticebus 
予想:おみー 正体:おみー 的中!
 某本家のキングな感じの音ゲートランスが個人的に刺さったNycticebusさん。そもそもNycticebusって何?と思って調べたらスローロリスのことでした。リドミや会場コメントにも「いつもの自分な感じになってしまった」と書かれていたため、恐らく正体探りにおいて狙い目とされていたと思われます。自分の中でdj TAKA氏に近い作風を持つアクティブなBMS作家というと69 de 74さんかおみーさんの印象があり、69 de 74さんはシンフォニック党で出馬しているので除外、ということで消去法的に決めたのと、念のために聴いた過去の作品で使われていた音源が今回の作品のそれと完全に一致していたため確信に至り、自信満々で入れました。
 …当初はTAKAトランスリスペクトをかつて制作したことのあるSound piercer氏も候補に入れてたのですが、コメントの感じから作者は日本人だろうと思ったため外しました。
・Roxellana
予想:kanoryo 正体:kanoryo 的中!
 これは果たしてトランスなのか…?と思ったけれど作品自体のクオリティはめちゃくちゃ高かったRoxellanaさん。これに関しても使用音源や曲調からkanoryoさん辺りが怪しいし、他に可能性が高そうな人もいないので…ということでkanoryoさんと予想。結果正解でした。
 ここでおみーさんとkanoryoさん、sukuramuさんの共通点が無名戦12出身者ということに気づいていれば、また無名戦12勢に注目して正体に近づくことができたのかもしれませんが…ただ、kanoryoさんは使用名義を当初の名義から変更しているため、そのことを知らないと共通点を見出す難易度は上がると思います。現に自分は結果発表後に知りました。

・BigBamboo
予想:tc-taka 正体:(現状不明)
 王道音ゲーコアで乗り込んできたBigBambooさん。H譜面の片手トリルでボコボコにされたのですが、それはともかく、この方が偽名であることに気づいたのは偽名ダービー締め切り当日の朝。必死で候補に挙がっていた人の作品を聴き漁るも当てはまりそうな人はおらず、これは降参か…と思っていたところで主催者の空読無 白眼氏がよく使っている正体探りの方法である「Google Driveの詳細からアカウント所有者を見る」という方法を思い出し、試しにやってみるとtc-taka氏の名前が。実を言うと私は氏の名前自体今回初めて知ったのですが、「tc-taka BMS」でググったところあっさり情報が出てきたためほぼ確定とみてそれで提出。なんかチートを使ったみたいで申し訳ない気分になりましたが、期間終了後も正体の公表がなく、正体の判明はお流れになってしまっています。ただ、tc-taka氏の知り合いの新人が仮にtc-taka氏のアカウントで作品を出していたと考えても、譜面はともかく音の作りは明らかに経験者の手によるものだと思われるクオリティだったため、正体はtc-taka氏と見て間違いないと思っています。もしかしたらArkplot氏のようにメイン名義を変更し、これが最初の作品になるパターンなのかもしれません。真相は如何に…。

・獸人控
予想:tcheb 正体:Daily天利 feat. Roon_kun
 正体探りがぎりぎりまで難航した偽名作家さんその2。所属政党であるGAY FURRIES UNITEDはケモノ界隈からの出馬と考えられ、尚且つBGI担当のNakaiankow氏と連絡が取れる人…ということで真っ先にNakaiankow氏の主催したBMSパッケージ企画「けもびーつ!」の参加者から絞り込みに行ったのですが、獸人控さんの作品のような太めなハードコアに当てはまる作風の方がおらず、もしあり得るとしたらNakaiankow氏本人、でも衆議院選のルールの関係上同一人物が複数作品出すことは不可能だからそれは100%あり得ない…ということで迷った末、作風が広めなtcheb氏ということにしました。ただ、tchebさんにしては使っている音が今風で、尚且つ「獣」の字が中国語の漢字っぽくなってるので敢えて氏がそれを使う必要があるのか?と不自然な点が多く、当てる気はほぼ0でした。
・Shae
予想:agu 正体:(現状不明)
 同じくGFUの作家さんですが、獸人控さんとは異なり、こちらは割と絞りやすかったです。会場コメントから作者は海外勢と予想、そしてけもびーつ!への参加経験があること、ジャンルのつけ方や音源、譜面の傾向から比較的新しめの作家さんと考えられたため、これらの特徴が一致する人としてaguさんが正体だと思いました。また、偽名ダービー参戦者のmotsさんが調べた情報によると、作品のBGIの作者とつながりがあるBMS関係者が作品登録時点ではaguさんしかいなかったため、こちらの点においても限りなく有力だと思います。
 現状正体は公表されていませんが、正体を仕込むのを忘れていたのか、それとも本当に新人だったのか…。自分はaguさんで確定と見て間違いないと思っていますが、真相はしばらく明らかになりそうにない気がします。

・一人デート
予想:hugepulse 正体:K4Y5
 ミステリアスな作品と何とも言えない名義が話題となった一人デートさん。変拍子を使用し、音源がチップチューンやVGM寄り、タイトルや作品の持つインテリジェンスな雰囲気…ということで候補者の中でそれらが当てはまる作家さんとしてhugepulse氏を予想しました。年始時点で氏はBMSイベントへの参加頻度を下げる旨の発言をしていたため、それが少し引っかかったのですが、似たような発表をした後偽名で活動を続けていたMALVAさんの前例があるため、その可能性に懸けました。
 正体はK4Y5さんだったわけですが、ここにきて氏の新たな一面が明らかになった気がします。無名戦17から本格的に活動を開始した氏ですが、今後もまだまだ力を伸ばしていきそうな気がします。

・Idesia
予想:Felisica 正体:uytrere
 自動作曲で生成された音楽をこれまた自動生成された譜面でBMS化して発表した問題作。NOISE / GLITCH党というかなり難解な作品が多くなると予想された党の中でもトップクラスに難解な作品だったわけですが、作者自体も偽名で、しかもフレーズや音源等の特徴も自動生成ゆえに追えない…と的中させる難易度は非常に高く、偽名ダービーでも正解者がいませんでした(因みに筆者は正体の方を存じ上げておりません…)。
 一応過去に譜面の自動生成について話題にしたことがあり、実験的な作品を作りそうな人としてFelisicaさんを予想しました。また、実験的で難解な作風を持つ"奇才"、Shinji Hirano氏だと予想した人もいて、そう予想したことについては確かに納得がいくと思いました。

・Volmine
予想:ei 正体:ei 的中!
 
キレイ系djentを引っ提げて登場し、登録前に試聴を先行公開するなど積極的な姿勢を見せていたVolmine(ヴォルマインと読むそうです)さん。BGA担当者の時点でもう9割がた読めていた気がしましたが、一応理詰めでも考えてみることにしました。まず、ヌポソン半島ことeiさんにBGAをお願いするにはeiさんが映像製作ができることを知っている必要があり、尚且つ普通に依頼してOKを貰う必要がある。eiさんはBGA専門の作家さんではないし、そもそも映像面についてもその腕前が知れ渡ったのはチームウオウオのクロスフェードからだと思われるため、その辺を知っていてそこまでの信頼関係を築いているとしたらウオウオのメンバーかeiさんと以前より関係が深い第三者が参戦してくるパターンしかまずない、ウオウオのメンバーのうちkei_iwataさんとわかどりさんはポップス党で出馬、saaaさんも歪み党で出馬表明自体はしているためこれで可能性は消える、第三者だとしても初BMS制作にしては音がきれいで譜面も整っており可能性は低い、ならやっぱりこれ本人パターンじゃん!ということで迷いなくeiさんと予想。結果見事的中しました。因みにこれと後述するVJ PONDELION氏、C + letsu +tez氏については的中率100%だったようです。

・Gsus & VJ PONDELION
予想:AYhaz & KeiuO 正体:VeetaCrush & KeiuO 片方のみ的中
 ?党として今回の偽名党枠になる…はずだった2作品のうちの1作品。オシャレで、でもどこか不思議な世界観を持つ作品でしたが、これについても作曲者側の正体がなかなか絞れず、難航しました。BGA担当は…まあ見ればわかるので書くまでもないです。立党時のコメントの日本語がどことなくぎこちなく、何となく海外勢っぽいな…という気がして、海外勢から絞り込むことに。海外勢のうち、割とアクティブで作風が広く、オシャレ系から不気味系までこなし、WWで偽名参戦していた実績もあり、尚且つ日本語知識もありA-1出場経験もあるため会場を同じくしていた無名戦でBGA担当をしていたKeiuOさんとも接点が生じうる…ということでAYhazさんが怪しいとにらみ、その線で他の党員もあぶりだすことにしました。結果この時点で見事に読みが外れていたわけで、KeiuOさん以外全滅だったわけですが…。
・A plus B equal to C & Alnilam
予想:agurin & tdef 正体:NoisestLunatic & Gengetsu
 ?党のもう片方。濃厚なベースミュージックで、譜面も相まってEagle氏の楽曲を思い出したり…。上述のとおりAYhazさんと関係が深そうな人から予想、作品の雰囲気やそもそもこの人たちくらいしか思い当たらなかった(9割後者)のでagurinさんとtdefさんと予想しました。

・5000兆yen & C + letsu +tez
予想:暮狛 & 空読無 白眼 正体:空読無 白眼 片方のみ的中
 冬党として夏党の後釜になりうるか…?と思われた勢力の作品。もう一方の作品が鬼才・前田龍之介氏の作品で独特の世界観を持っており、こちらも強烈な表現力とテーマ性(と一発で偽名とわかる名義)で前回の夏党とは180度違う独自の魅力を発揮していたと思います。党が成立しなかったのが惜しかった…。
 で、作品のBGAは連番BMPの仕様や絵のタッチから空読無 白眼氏が怪しいとにらみ、他にその手の作風を持つBGA作家さんも最近の人にはいないのでそのまま確定に至ったわけですが、曲の方は最初曲の構成がeicative氏の作品『R.I.P.』と似ていたためeicative氏の偽名と予想しました。しかし、ここまで露骨な構成なぞりを氏の作品方向性からしてやりそうにないこと、そもそも『R.I.P.』自体氏にとって非常に大切な作品であると考えられるため、安易なセルフパロはやらないだろうと思ったため候補から外しました。その後、作品に明確なテーマ性・ストーリー性があって世界観を確立している、ブレイクビーツの刻み方が似ている、オールドスクールな作風がそれっぽい、ということで、それらの特徴を共通して持つ暮狛氏が怪しいとにらみ、そのまま予想に入れました。正体発表後、「暮狛さんは譜面の作りが違う」と自分の予想を疑問視されましたが、残念ながら自分は問題の譜面自体プレーしていないうえ、そもそも譜面傾向から作者を割り出せるまで譜面をやりこんでいないため、どっちみちそのアプローチでの正体の絞り込みは不可能でした。

…とまあここまで自分の予想と考えた経緯を書き連ねてきたわけですが、今回偽名ダービーに参加して「まだまだBMSの世界は奥深いなあ」と改めて自分の知識不足を実感しました。地力不足は何度も練習して上げるしかないためどうしようもないですが、作品の傾向とかについてはいろいろな人の作品に触れることでまた新たな発見があると思うので、積極的にDigっていこうと思います。

 今回もかなりの盛り上がりを見せたBMS衆議院選、自分も実力的にどうやっても不可能な2作品を除く全作品をプレー、インプレしたわけですが、BOFのようなお祭りイベントとはまた違った、「個性」や明確な「テーマ性」で殴りこんでくるかのような、バラエティ豊かな作品が楽しめるイベントだったと思います。
 主催のq/stolさん、お疲れさまでした。そしてこの楽しいイベントを開催してくださりありがとうございました。
 qfeileadh & kei_iwata政権の下、BMS政界はどうなっていくのか…まああくまでイベントなんでそれ以上のことはありませんが

 とりあえず今回の記事はこの辺で。PABATの私の作品もよろしくお願いします!